保証債務テキスト

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2018年度版直前答練は、引き続き、販売しております。なお、数に限りがございますので、予めご了承ください。

宅建士試験予想問題

保証とは

保証とは、債務者が債務を履行しない場合に、債務者に代わって、ある者が債務を履行する義務を負うことです。例えば、AがBに対してお金を貸し、Bの代わりに、Cがお金を返す義務を負うような場合です。この場合のBのことを「主たる債務者」や「主債務者」といい、Cのことを「保証人」といいます。

そして、Bが、Aに対してお金を返済しなければならない債務のことを「主たる債務」や「主債務」といい、Cが、Bの代わりにAに対してお金を返済すべき債務のことを「保証債務」といいます。保証は、保証人を立てることにより、債権を担保します。

保証債務の成立

保証債務は、債権者と保証人との間で保証契約を締結することにより、成立します。なお、保証契約は、書面又は電磁的記録によってしなければ、効力は生じません。

【補足】

保証契約は、債権者と保証人との間で締結するものです。例えば、お金を借りたいAが、Bに借りに行ったが、「保証人がいないとお金を貸しません」と言われた。そこで、Aが、友人であるCに「保証人になってくれ」と頼みました。そして、Cは、Aの保証人になりました。この場合、Cは、Bと保証契約を締結することにより、保証人となり、保証債務を負うことになります。

また、上記と異なり、債務者から委託をされていない人であっても、債権者と保証契約を締結することにより、保証債務を負うことになります。

保証人の資格

債務者が、法律上又は契約により保証人を立てなければならない義務がある場合、行為能力者であり、かつ、弁済の資力を有している者しか、保証人になることができません。

この要件を満たす保証人が、その後、弁済の資力を有しなくなった場合、債権者は、2要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができます。

なお、債権者が保証人を指名する場合、この規定は適用されません。

【補足】

債務者が、法律上又は契約により保証人を立てなければならない義務がある場合、2要件を満たす必要があります。そのことにより、債権者が、保証人を指名した場合、2要件を満たさない保証人であっても、保証人になることができます。

保証債務の性質

付従性

  • 保証債務は、主たる債務を担保するものであるため、主たる債務が存在しない限り、保証債務だけが発生することはありません
  • 保証債務は、主たる債務より重くなることはありません。それに対して、保証債務の方が軽い場合(一部保証)は、問題はないです。なお、保証人は、保証債務についてのみ、違約金や損害賠償の額を定めることができます

【補足】

  1. 例えば、主債務者であるAが、Bから50万円のお金を借りた。そして、保証人Cの保証債務が100万円だった。この場合、主債務が50万円に対して、その保証債務が100万円にはなりません。100万円の保証債務は、50万円に減縮されます。逆に、Cの保証債務が25万円だった場合、単に、Cが、Aの代わりに、「25万円だけなら、保証人として負担します」ということ自体、何も問題は生じません。
  2. 主たる債務者については、違約金や損害賠償の額を定めていなかったとしても、保証人は、保証債務についてのみ、違約金や損害賠償の額を定めることはできます。これは、主たる債務より保証債務の方が重いということにはなりません。

  • 原則、主たる債務が取消となった場合や無効となった場合には、保証債務も成立しません。ただし、主たる債務者が制限行為能力者であることを理由に取り消される可能性があると知っていた者が、制限行為能力者の債務を保証するために、保証契約を締結した場合、主たる債務者が制限行為能力者であることを理由に、主たる債務が消滅するが、保証人が、主たる債務と同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定されます

【補足】

  1. 原則、主たる債務が存在しなくなった場合、保証債務も発生しません。例えば、未成年者であるAが、Bからお金を借り、Cが、保証人となった。Cは、Aが未成年者であることを理由に取り消される可能性があることを知らなかった場合、その後、Aが、未成年者であることを理由に、A・B間の契約が取り消されると、主たる債務が消滅し、それに伴い、保証債務も消滅することになります。

  2. また、Cが、保証契約締結時に、取り消される可能性があることを知っていた場合、その後、Aが、未成年者であることを理由に、A・B間の契約が取り消されると、主たる債務が消滅します。しかし、Cは、そうなる可能性があることを知っていたのに、あえて、主たる債務が消滅したとしても債権者を保証してあげようと思って保証契約を締結したと考えられます。したがって、保証人は、債権者のために、主たる債務と同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定されます。

  • 主たる債務が、弁済により消滅した場合や時効により消滅した場合には、それに伴って、保証債務も消滅します

【補足】

保証人が、弁済した場合、その弁済の効力は、例外として、主たる債務に影響を及ぼします。例えば、AがBから100万円のお金を借り、Cが保証人となった場合、Cが、Bに100万円を弁済したのに、Aも100万円を弁済したのでは、Bは、100万円しかお金を貸していないのにもかかわらず合計200万円のお金の返済を受けるのは、当然に、おかしなことです。

よって、原則、保証人についてある事由が生じた場合には、その事由の効力が、主たる債務者に影響を及ぼしませんが、例外として、弁済等債務を消滅させる事由(具体的には、弁済、相殺、更改)については、主たる債務者にも効力が及ぶことになります。

  • 債権者が、主たる債務者に請求した場合や主たる債務者が承諾をした場合で、主たる債務について時効の中断の効力が生じると、それに伴い、保証債務の時効も中断することになります
  • 主たる債務者が、債権者に対して、同時履行の抗弁権を主張することができるのなら、保証人も、債権者に対して、主たる債務者が有する同時履行の抗弁権を行使することができます

【補足】

例えば、Aが、Bから不動産を購入し、代金の支払と不動産の引渡しの時期が同時だとします。Cが、Aの代金支払債務について保証人となった場合、Aは、Bが建物の引渡しをするまで代金の支払を拒むことができます。これが、同時履行の抗弁権をAが主張しているということです。この場合、Cも、Bが建物の引渡しをするまで、代金の支払を拒むことができます。

  • 保証人は、主たる債務者が有する債権による相殺をもって債権者に対抗することができます。

【補足】

例えば、Aが、Bからお金を借り、Cが、Aの債務について保証人となった。Aは、Bに対して反対債権を有しており、相殺することが可能な状態であった。Aは、相殺するためには、相殺するための意思表示をする必要があります。その意思表示をした場合、主たる債務が消滅することになり、それに伴い、保証債務も消滅します。

しかし、Aが、相殺するための意思表示をしないと、主たる債務が消滅せず、保証債務も消滅しません。そこで、Cは、AがBに対して有する債権をもって、相殺をすることができ、保証債務を消滅させることができます。

なお、保証人が債権者に対して債権を有している場合、主たる債務者は、保証人の債権をもって相殺することができません。

随伴性

例えば、Aが、Bからお金を借り、その債務を担保するためにCが、保証人となった。その後、Bが、Aに対する債権をDに譲渡した場合、保証人Cは、Aの債務を担保するため、Dに対して保証債務を負うことになります。

なお、この場合、譲渡人であるBが、主たる債務者であるAに通知するかAの承諾が必要となります。ただし、必ずしも、確定日付のある証書による必要はありません。

 

補充性

補充性とは、最初に、主たる債務者が、主たる債務を履行すべきであり、主たる債務者が、履行しない場合に初めて、保証人は、保証債務を履行すればいいということです。

 

催告の抗弁権

債権者が、主たる債務者に債務の履行をすることなく、最初に、保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、先ず、主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができます。この保証人の権利を催告の抗弁権といいます。

ただし、主たる債務者が、破産手続開始の決定を受けたとき、又は主たる債務者の行方がわからないときは、保証人は、催告の抗弁権を主張することができません。

 

検索の抗弁権

債権者が、最初に、主たる債務者に債務の履行を請求し、その後、保証人に債務の履行を請求したときでも、保証人は、主たる債務者に弁済する資力があり、かつ、その執行が容易であることを証明することにより、「主たる債務者の財産から先に執行して下さい」と主張することができます。この保証人の権利を検索の抗弁権といいます。

【補足】

検索の抗弁権における、「弁済する資力」とは、強制執行が容易な若干の財産があればよく、債務全額を弁済できるだけの財産に限定されていません。

保証債務の範囲

保証債務の範囲は、主たる債務の元本の他、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含することになります。しかし、特約がある場合には、その特約に従います。

保証人の求償権

保証人が、主たる債務を弁済した場合、保証人は、主たる債務者に対して求償することができます。この保証人の権利を求償権といいます。なお、求償できる額の範囲は以下の区分に応じて異なってきます。

  • 主たる債務者の委託を受けて保証人となった場合

保証人が弁済した額、保証人が弁済した後の利息及び避けることのできなかった費用(訴訟費用や強制執行費用等)、その他損害の賠償額を求償することができます。

また、主たる債務者から委託を受けた保証人は、一定の場合には、債権者に弁済する前に求償権を行使することができます。この保証人の権利を事前求償権といいます。

【補足】

事前求償権は、主たる債務者から委託を受けた保証人だけの権利です。

また、 事前求償権は、一定の場合に求償権を行使できますが、一定の場合とは、主たる債務者が破産手続開始の決定を受け、かつ、債権者がその破産財団の配当に加入しない場合等です。

  • 主たる債務者の委託を受けていないが、主たる債務者の意思に反しないで保証人となった場合

保証人が弁済した当時、主たる債務者が利益を受けた限度で求償することができます。よって、弁済後の利息及び避けることのできなかった費用や損害賠償額については、求償することができません。

  • 主たる債務者の委託を受けておらず、主たる債務者の意思に反して保証人となった場合

求償の時点で、主たる債務者が現に利益を受けている限度で求償することができます。よって、保証人が弁済した後、求償の日以前に、主たる債務者が債権者に対して反対債権を取得した場合は、保証人の求償権と主たる債務者の反対債権とを相殺することができます。

【補足】

例えば、保証人が、主たる債務の全額50万円を債権者に弁済したとします。そして、主たる債務者が、保証人の弁済後、求償の日以前に債権者に対して20万円の債権を取得したとします。そもそも本来なら、主たる債務者が、債権者に対して50万円を弁済すべきですが、債権者に対する20万円の反対債権を取得しているので、相殺を主張し、主たる債務者は、30万円を債権者に弁済すればいいのです。

しかし、保証人が50万円を弁済した場合、保証人は、30万円を主たる債務者に支払ってくれと言うことができ(求償)、20万円を債権者に支払ってくれと言うことができます。結局、主たる債務者が、30万円を弁済し、債権者が、30万円を受領することになります。

分別の利益

ある1つの主たる債務に対して、数人の保証人がいることを共同保証といいます。共同保証の場合、各保証人は、債権者に対して、原則、主たる債務の額を全保証人の数で割った均等額のみを保証すればよいです。これを分別の利益といいます。

【補足】

例えば、200万円の主たる債務について、4人の保証人がいたとします。この場合、各保証人は、債権者に対して、50万円ずつ、弁済します。

テキストを読み終えた後は、穴埋め問題を解きましょう。

また、穴埋め問題を解き終えた後は、一問一答を解きましょう。

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