【宅建士試験対策用】権限外の行為の表見代理~民法徹底解説

「民法の問題が難しい?」「民法を理解できない?」といった質問をよくお受けしています。

教材購入者の皆様からの要望をお受けし、宅建士試験で出題される可能性のある民法の条文等(このページでは、権限外の行為の表見代理)を出来る限り簡単に説明します。

宅建士試験の問題の中で一番難しいのは、民法の問題ですので、逆に、民法の問題で高得点を取ることができれば、合格に直結します。

民法の問題が苦手と思っている教材購入者の方は、是非、お読みください。

宅建士試験予想問題

 宅建士合格広場教材

直前答練購入者の皆さんへ

皆さんからお知らせ頂きました点数の集計結果(第1回:合格点、合格ボーダー)を以下のページにて掲載しています。

今後の勉強に向けて、現時点での皆さんの力を把握してください。

≫≫≫直前答練成績ページ

権限外の行為の表見代理(民法条文)

~民法110条~

前条(民法109条:代理権授与の表示による表見代理)本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。

この条文だけを見ますと、すごく簡単そうに思いますが、この条文に様々な判例が絡みあってきますので、すごく、難しくなります。

判例に関しましては、お持ちの教材に掲載して部分は、必ず、押えてください。

なお、教材に掲載していない判例部分についても、宅建士試験で出題される可能性がありますので、捨て問対策ページで掲載します。

権限外の行為の表見代理(民法条文解説)

ー大前提ー

無権代理は、原則、無効となります。つまり、本人に効果が帰属しません。

ただし、「追認した場合」「表見代理に該当した場合」には、無効となりません。つまり、本人に効果が帰属します。

ー権限外の行為の表見代理の成立要件ー

以下の要件を満たせば、権限外の行為の表見代理が成立することとなり、本人に効果が帰属します。つまり、相手方が、保護されます。

  1. 本人が代理人に代理権を授与したこと。詳しく言いますと、代理人に基本代理権があること。
  2. 代理人が基本代理権の範囲を超えて代理行為をしたこと
    代理人がした行為が、基本代理権と同種同質でなくてもよい。
  3. 代理人に代理権があることについて、相手方が善意無過失であること

流れにそって、簡単に解説します。

Aさんは、Bさんに対して、「甲土地に抵当権を設定してくれ!」という代理権を授与しました。

Bさんは、Cさんに対して、「Aの代理人です!」と伝えたうえで、Cさんに甲土地を売却しました。

Cさんは、Aさんに対して、「甲土地を引き渡せ!」と請求しました。

この場合、Aさんは、Cさんに甲土地を引き渡す必要があるのでしょうか?

Bさんは、「甲土地に抵当権を設定する」という代理権を授与されていますが、「甲土地を売却する」という代理権を授与されていません。

ですので、Bさんの代理行為は、無権代理に該当します。

よって、無効となり、Aさんは、Cさんに甲土地を引き渡す必要がありません。

しかし、相手方Cさんからすれば、「あなた(Aさん)を信頼したから購入したのに!いい加減な代理人(Bさん)を選んだのはあなた(Aさん)でしょう!!あなた(Aさん)にも責任がある!!!」と思うはずで、Aさんにも責任があり、Cさんを保護する必要があります。

Cさんを保護するために、民法110条の規定が存在します。

Cさんを保護する必要性があるのは分かって頂いたと思いますが、

例えば、Cさんが、「Bさんに、甲土地を売却する代理権がない。」と知っていた場合、つまり、Cさんが悪意の場合、Cさんを保護する必要がありませんよね。

ですので、「Cさんが善意無過失の場合にだけ、Cさんを保護しますよ!」というのが、民法110条の規定です

結論として、Cさんが善意無過失の場合、Aさんは、Cさんに甲土地を引き渡す必要があります。

では、最も悪いBさんは、何も責任をとる必要はないのでしょうか?

善意無過失のCさんは、無権代理人Bさんに対して、無権代理人の責任追及をすることができます。

つまり、善意無過失のCさんは、表見代理の成立を主張することにより、Aさんとの間で、有効な売買契約を成立させるのか?それとも、Bさんへ責任を追及していくのかを決めることができます。

どこまで追求するのか?

上記の説明で、判例も数個、説明しましたが、「ここが判例ですよ!」と説明した方が、複雑になると思いますので省略します。

また、「基本代理権とは何か?」など、宅建士試験を受験する上で、知って頂きたい判例が多くあります。

なお、宅建士試験でも、「基本代理権絡みで、日常家事代理権に関する類推適用」が出題されています。

この部分が出題されているということは、他の部分も出題される可能性が高いと思っています。

しかし、他の部分が出題されても、受験生の9割以上の方が解くことができないため、基本論点より優先して勉強する必要はありません。

ですので、他の部分を捨て問対策ページに掲載しますので、教材購入者の方は、本試験までに押えてください。

問題にチャレンジ

【問題】

Aが、A所有の1棟の賃貸マンションについてBに賃料の徴収と小修繕の契約の代理をさせていたところ、Bが、そのマンションの1戸をAに無断で、Aの代理人として賃借人Cに売却した。この場合に関する次の記述は、民法の規定及び判例によれば、正しいですか?それとも、誤っていますか?

Aが追認しない場合でも、CがBに代理権があると信じ、そう信じることについて正当な理由があるとき、Cは、直接Aに対して所有権移転登記の請求をすることができる。

【解答・解説】

A→B:賃料の徴収と小修繕の契約の代理をさせていた

この時点で、上記で記載している要件1の「本人が代理人に代理権を授与したこと。詳しく言いますと、代理人に基本代理権があること。」に該当します。

B→C:A所有の賃貸マンションを売却した

この時点で、上記で記載している要件2の「代理人が基本代理権の範囲を超えて代理行為をしたこと」に該当します。

ここで、Bの代理行為は、無権代理に該当することになります。

すなわち、原則、無効となり、本人に効果が帰属しませんので、Cは、直接Aに対して所有権移転登記の請求をすることができません。

しかし、「A(本人)が追認すること」「表見代理が成立すること」で、本人に効果が帰属します、言い方を変えますと、無効なものが有効になります。

問題文の言葉を使いますと、Cは、直接Aに対して所有権移転登記の請求をすることができます。

問題文を読んでいきますと、「Aが追認しない」と記載されていますので、表見代理が成立するか否かを考える必要があります。

上記で解説したとおり、権限外の行為の表見代理の成立要件の1と2を満たしています。後は、3の要件(代理人に代理権があることについて、相手方が善意無過失であること)を満たせば、権限外の行為の表見代理が成立します。

問題文を読みますと、「CがBに代理権があると信じ、そう信じることについて正当な理由があるとき」と記載されていますので、上記3の要件を満たします。

結果、権限外の行為の表見代理が成立しますので、Cは、直接Aに対して所有権移転登記の請求をすることができます。

よって、本問は、正しい記述です

≫≫≫民法解説目次ページに戻る

【教材購入者の方へ】

民法の問題を難しく思っている受験生の方は、非常に多いです。

宅建士合格広場の教材で勉強している皆さんにとっては、他の受験生よりも差をつけることができる科目です。

皆さんは、お持ちの教材やポイント解説ページなど、専用ページにて紹介している勉強の流れに従って勉強して頂ければ、他の教材で勉強している方よりも有利な状態で本試験に挑むことができ、その結果、宅建士試験に合格することができます。

ですので、専用ページにて紹介している勉強の流れに従って勉強してくださいね。

宅建士教材販売

お問い合わせ

宅建士合格広場から販売している教材に関するお問い合わせは、こちらからお願い致します。    

≫お問い合わせフォームでのお問い合わせ・ご相談

お問い合わせページへ

≫販売教材に関するよくある質問を掲載しております。

よくある質問ページへ

宅建教材