固定資産税テキスト

固定資産税とは、固定資産の保有に対して課される税金のことです。

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固定資産税の課税主体(誰が課税していくのか)

固定資産税の課税主体は、固定資産の所在する市町村(東京都23区内の場合には、都)となります。

【補足】

  1. 固定資産とは、土地、家屋及び償却資産のことです。

  2. 家屋とは、住家、店舗、工場(発電所及び変電所を含む。)、倉庫その他の建物のことです。

  3. 償却資産とは、土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産(鉱業権、特許権等の無形減価償却資産を除きます。)でその減価償却費が経費に算入されるもののうち一定のものです。

  4. 住宅には、別荘は含まれません。

固定資産税の課税客体(どのようなものに対して課税していくのか)

固定資産の保有に対して、課税していくことになります。

【補足】

国、都道府県、市町村に対して、固定資産税は、課税されません。

納税義務者

1.原則

毎年1月1日(賦課期日)現在の固定資産の所有者が、固定資産税の納税義務者となります。

【補足】

  1. 固定資産の所有者とは、1月1日現在において、固定資産課税台帳に所有者として登録されている者のことです。具体的には、土地については、「登記簿又は土地補充課税台帳」、家屋については「登記簿又は家屋補充課税台帳」、償却資産については、「償却資産課税台帳」に所有者として、登録されている者のことです。補充課税台帳には、登記簿に登記がされていない土地や家屋が、登録されることになります。
  2. 共有物の固定資産税については、納税者が連帯して納付する義務を負います。
  3. 登記所は、土地又は建物の表示に関する登記をしたときは、10日以内に、その旨を当該土地又は家屋の所在地の市町村長に通知しなければなりません。

2.特例

  1. 質権又は100年より永い存続期間の定めのある地上権の目的である土地については、その質権者又は地上権者が、固定資産税の納税義務者となります。
  2. 固定資産課税台帳に、所有者として登録(登記)されている個人、法人が、1月1日前に死亡、消滅した場合、1月1日現在、実際に所有している者が、納税義務者となります。
  3. 固定資産の所有者の所在が震災、風水害、火災その他の事由によって不明である場合、その使用者を所有者とみなして、これを固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができます。
  4. 区分所有に係る家屋で、区分所有者全員が共有することになる共用部分については、各区分所有者の共用部分の持分割合によって按分した額を、当該各区分所有者の当該家屋に係る固定資産税として納付する義務を負います。
  5. 区分所有に係る家屋の敷地の用に供されている土地(共用土地といいます)で、下記の要件を満たすものに対して課する固定資産税については、共用土地の全体の税額を各区分所有者の敷地に対する持分の割合に応じて按分した額を、当該各区分所有者の当該共用土地に係る固定資産税として納付する義務を負います。

    ①当該共用土地に係る区分所有に係る家屋の区分所有者全員によって共有されているものであること。

    ②当該共用土地に係る各区分所有者の共用土地に係る持分の割合が、その者が有する専有部分の床面積の割合と一致していること。

課税標準・税率等

課税標準

1月1日時点での固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)が、課税標準となります。

【補足】

  1. 上記の価格は、原則、3年に1度の基準年度ごとに、評価換えが行なわれることになります。そして、評価替えが行われた場合、その価格は、3年間据え置かれることになります。しかし、地目の変換、家屋の改築又は損壊その他これらに類する特別の事情がある場合には、3年間据え置く必要はありません。

  2. 総務大臣は、固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続(固定資産評価基準といいます)を定め、これを告示しなければなりません。そして、固定資産評価員は、固定資産評価基準に定める手続等によって、固定資産の評価を行い、評価調書を作成し、市町村長に提出していきます。そして、市町村長は、評価調書を受理した場合においては、これに基づいて固定資産の価格等を毎年3月31日までに決定しなければなりません。ただし、災害その他特別の事情がある場合においては、4月1日以後に決定することができます。そして、価格等が決定されると、その価格は、固定資産課税台帳に登録されていきます。

  3. 1月2日以降に、売買等により所有者が変わったとしても、その年に係る固定資産税は、1月1日現在の所有者に対して、固定資産税が課されることになります。

土地価格等縦覧帳簿及び家屋価格等縦覧帳簿

  1. 市町村長は、土地課税台帳等に登録された土地(固定資産税を課することができるものに限ります)の所在、地番、地目等及び当該年度の固定資産税に係る価格を記載した帳簿(土地価格等縦覧帳簿といいます。)並びに家屋課税台帳等に登録された家屋(固定資産税を課することができるものに限ります。)の所在、家屋番号、種類、構造等及び当該年度の固定資産税に係る価格を記載した帳簿(家屋価格等縦覧帳簿といいます。)を、毎年3月31日までに作成しなければなりません。

    ただし、災害その他特別の事情がある場合においては、4月1日以後に作成することができます。なお、土地価格等縦覧帳簿又は家屋価格等縦覧帳簿の作成を電磁的記録の作成をもって行うことができます。

  2. 市町村長は、固定資産税の納税者が、その納付すべき当該年度の固定資産税に係る土地又は家屋について土地課税台帳等又は家屋課税台帳等に登録された価格と当該土地又は家屋が所在する市町村内の他の土地又は家屋の価格とを比較することができるよう、毎年4月1日から、4月20日又は当該年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの間、その指定する場所において、土地価格等縦覧帳簿や家屋価格等縦覧帳簿を、固定資産税の納税者の縦覧に供しなければなりません。

    ただし、災害その他特別の事情がある場合においては、4月2日以後の日から、当該日から20日を経過した日又は当該年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの間を縦覧期間とすることができます。

【補足】

  1. 固定資産税の納税者が、その納付すべき当該年度の固定資産税に係る土地又は家屋について土地課税台帳等又は家屋課税台帳等に登録された価格と当該土地又は家屋が所在する市町村内の他の土地又は家屋の価格とを比較することができるように、縦覧に供する必要があります。

  2. 縦覧期間は、原則、4月1日~(4月20日と当該年度の最初の納期限の日とを比べて)遅い日までです。

固定資産課税台帳の閲覧等

固定資産税の納税義務者、土地の賃借人、家屋の賃借人等は、固定資産課税台帳のうち、これらの者に関係することとなる部分の閲覧を、いつでも、することができ、固定資産課税台帳に記載をされている事項の証明書の交付を、常時、受けることができます。

【補足】

  1. 納税義務者は、固定資産課税台帳のうち、納税義務を負うこととなった固定資産の部分について、閲覧等することができます。

  2. 土地の賃借人は、固定資産課税台帳のうち、賃借している土地の部分について、閲覧等することができます。

  3. 家屋の賃借人は、固定資産課税台帳のうち、賃借している家屋及びその敷地となる土地の部分について、閲覧等することができます。

固定資産課税台帳に登録された価格についての審査の申出

固定資産税の納税者は、固定資産課税台帳に登録された価格について不服がある場合には、書面をもって、固定資産評価審査委員会に対して、審査の申出をすることができます。

税率

標準税率は、1.4%となります。標準税率とは、通常の税率であり、財政上その他の必要があると認める場合、違う税率に変更することができます。

 

納付方法

固定資産税の徴収は、普通徴収の方法によることになります。

納税通知書は、遅くとも、納期限前10日までに納税者に交付しなければなりません。

なお、市町村は、固定資産税を賦課し、及び徴収する場合においては、当該納税者に係る都市計画税をあわせて賦課し、及び徴収することができます。

 

納期限

固定資産税の納期は、4月、7月、12月及び2月中において、当該市町村の条例で定めます。ただし、特別の事情がある場合においては、これと異なる納期を定めることができます

 

免税点

同一市町村の区域内にあり、同一人の所有する固定資産に係る固定資産税の課税標準額が下記の金額未満のときには、固定資産税が課されません。

土地の場合

課税標準が30万円未満のときには、原則、固定資産税が課されません。

 

家屋の場合

課税標準が20万円未満のときには、原則、固定資産税が課されません。

 

償却資産の場合

課税標準が150万円未満のときには、原則、固定資産税が課されません。

 

例外

上記の例外として、財政上その他特別の必要がある場合においては、当該市町村の条例の定めるところによって、その額がそれぞれ30万円、20万円又は150万円に満たないときであっても、固定資産税を課することができます。

 

住宅用地の課税標準に関する特例

固定資産税が課税される年の1月1日(賦課期日)において住宅の敷地に供されている土地については、税負担を軽減していく必要性があることから、課税標準の特例の規定が設けられています。

なお、貸家の敷地に供されていたとしても、下記の特例の適用があります。

1.住宅用地の200平方メートル以下の部分(小規模住宅用地)

住宅用地の価格の6分の1が、課税標準となります。

2.住宅用地の200平方メートル超の部分

住宅用地の価格の3分の1が、課税標準となります。

 

住宅の税額に関する特例

新築住宅に関する特例

下記の全ての要件に該当する新築住宅が、3階建て以上の中高層耐火建築物については、5年間又それ以外の住宅については、3年間にわたって、床面積の120平方メートルまでの住宅部分について、固定資産税額の2分の1が減額されることになります。

  1. 床面積の2分の1以上が、居住の用に供されていること。なお、この要件は、併用住宅(店舗兼住宅等)の場合です。
  2. 居住の用に供する部分の床面積が、50平方メートル以上280平方メートル以下(戸建て以外の賃貸住宅の場合には、40平方メートル以上280平方メートル以下)であること。

【補足】

  1. 所有者についての要件は、ないです。
  2. 平成21年6月4日から平成30年3月31日までに、長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅を新築し、その住宅が上記a・bの要件に該当すれば、3階建て以上の中高層耐火建築物については、7年間又それ以外の住宅については、5年間にわたって、床面積の120平方メートルまでの住宅部分について、固定資産税額の2分の1が減額されることになります。

耐震改修を行った住宅に関する特例

下記の要件に該当する場合、耐震改修した住宅の床面積の120平方メートルに相当する住宅部分について、固定資産税額の2分の1が減額されることになります。

 

※通行障害既存耐震不適格建築物に該当する住宅については、耐震改修工事が完了した年の翌年度から2年度分、減額されます。

  1. 昭和57年1月1日以前から所在する住宅であること。
  2. 建築基準法に基づく現行の耐震基準に適合した改修工事であると、証明がされたこと。
  3. 耐震改修工事に要した費用が50万円を超えていること

省エネ改修工事を行なった住宅に関する特例

下記の要件に該当する場合、省エネ改修工事を行なった住宅の床面積の120平方メートルに相当する住宅部分に対する固定資産税額の3分の1が減額されることになります。

なお、工事が完了した年の翌年に限り、この特例が適用されることになります。

  1. 平成20年1月1日以前から所在する住宅であること。
  2. 賃貸の用に供していないこと
  3. 平成20年4月1日から平成32年3月31日までの間に一定の省エネ工事が行われたものであること。
  4. 省エネ改修工事に要する費用が50万円を超えること
  5. 改修後の住宅床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること

バリアフリー改修工事を行った住宅に関する特例

下記の要件に該当する場合、バリアフリー改修工事を行なった住宅の床面積の100平方メートルに相当する住宅部分に対する固定資産税額の3分の1が減額されることになります。

なお、工事が完了した年の翌年に限り、この特例が適用されることになります。

  1. 平成19年1月1日以前から所在する住宅(改修工事が平成28年3月31日以前の場合)
  2. 築後10年以上経過した住宅(改修工事が平成28年4月1日以降の場合)
  3. 賃貸の用に供していないこと
  4. 家屋に65歳以上の人、介護保険法の要支援若しくは要介護の認定を受けている人等が居住していること。
  5. 平成19年4月1日から平成32年3月31日までの間に一定のバリアフリー改修工事が完了していること。
  6. 工事に要した費用(交付金等の額を控除します。)が50万円を超えること
  7. 改修後の住宅床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること。

テキストを読み終えた後は、穴埋め問題を解きましょう。

また、穴埋め問題を解き終えた後は、一問一答を解きましょう。

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