権利関係過去問題【25年度宅建士試験】

2018年度宅建士試験の合格点は何点か?

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平成25年に実施された宅建士試験【権利関係】の問題及び解説です。過去問を分析し、宅建士試験の傾向を把握することが重要です。

問題1 民法条文規定問題

次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。

  1. 意思表示に要素の錯誤があった場合、表意者は取り消すことができる旨
  1. 贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかった場合は、その物又は権利の瑕疵又は不存在の責任を負う旨
  1. 売買契約の目的物に隠れた瑕疵がある場合には、買主は、その程度に応じて代金の減額を請求することができる旨
  1. 多数の相手方との契約の締結を予定してあらかじめ準備される契約条項の総体であって、それらの契約の内容を画一的に定めることを目的とするものを約款と定義する旨

【解答・解説】 

1.×

民法95条において、「意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする」と規定されています。

よって、本問は、誤りです

2.

民法551条1項において、「贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在について、その責任を負わない。ただし、贈与者がその瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げなかったときは、この限りでない。」と規定されているので、本問は、正しいです

3.×

民法566条と577条において、「売買契約の目的物に隠れた瑕疵がある場合には、買主は、損害賠償請求、契約解除をすることができる」と規定されています。

よって、売主の瑕疵担保責任については、代金減額請求の規定は、規定されておらず、本問は、誤りです

4.×

現行民法においては、約款については、規定されていません。

よって、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題2 未成年者

未成年者に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 父母とまだ意思疎通することができない乳児は、不動産を所有することができない。
  1. 営業を許可された未成年者が、その営業のための商品を仕入れる売買契約を有効に締結するには、父母双方がいる場合、父母のどちらか一方の同意が必要である。
  1. 男は18歳に、女は16歳になれば婚姻することができるが、父母双方がいる場合には、必ず父母双方の同意が必要である。
  1. Aが死亡し、Aの妻Bと嫡出でない未成年の子CとDが相続人となった場合に、CとDの親権者である母EがCとDを代理してBとの間で遺産分割協議を行っても、有効な追認がない限り無効である。

【解答・解説】 

1.×

民法3条1項において、「私権の享有は、出生に始まる」と規定されており、人は、生まれたときから権利能力を有することになります。

よって、乳児は、権利能力があるので、不動産を所有することができ、本問は、誤りです。

【参 考】

意思能力のない者(乳児)のした法律行為は、無効となります。乳児は、権利能力を有するが、乳児のした法律行為は、無効となります。

胎児は、生まれていないので、権利能力を有していません。ただし、例外として、胎児は、不法行為による損害賠償請求権、相続、遺贈については、既に生まれたものとみなします。

2.×

民法6条1項において、「営業を許可された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。」と規定されており、その営業のための商品を仕入れる売買契約を有効に締結するには、父母の同意を得る必要もなく、単独ですることができます。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

営業を許可されていない未成年者の場合には、成年者と同一の行為能力を有していないので、同意が必要となります。

3.×

民法737条1項と2項において、「未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。なお、父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。」と規定されています。

よって、必ず、父母双方の同意を必要としていないので、本問は、誤りです。

【参 考】

男は18歳に、女は16歳になっていなければ、父母の同意の有無に関係なく、婚姻をすることができません。

4.

親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければなりません。

すなわち、遺産分割については、CとDは利益相反の関係(例えば、Eが、Cのみに遺産の全部を与えることにより、Dが不利益を被る、また、Dに遺産の全部を与えることにより、Cが不利益を被るということ)にあり、親権者である母Eは、CとD双方の法定代理人になることができず、CとDの一方のために特別代理人を選任する必要があります。

そして、Eが、特別代理人を選任することなく、C及びD双方の代理人として遺産分割協議を行った場合、その代理行為は、無権代理行為に該当することになります。

よって、追認がない限り、無効となり、本問は、正しいです。

【参 考】

親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければなりません。例えば、Aの死亡により、Aの配偶者BとAの未成年者である子供Cが遺産分割する場合、Bは、特別代理人を選任する必要があるということです。

親権者とその子の利益が相反する行為を親権者が子の代理人としてした場合は、その行為は、本人が追認しなければ、無権代理に該当し、無効となります。

 

正解番号:

問題3 通行地役権等

甲土地の所有者Aが、他人が所有している土地を通行することに関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. 甲土地が他の土地に囲まれて公道に通じない場合、Aは、公道に出るために甲土地を囲んでいる他の土地を自由に選んで通行できるわけではない。
  1. 甲土地が共有物分割によって公道に通じなくなった場合、Aは、公道に出るために、通行のための償金を支払うことなく、他の分割者の土地を通行することができる。
  1. 甲土地が公道に通じているか否かにかかわらず、他人が所有している土地を通行するために当該土地の所有者と賃貸借契約を締結した場合、Aは当該土地を通行することができる。
  1. 甲土地の隣接地の所有者が自らが使用するために当該隣接地内に通路を開設し、Aもその通路を利用し続けると、甲土地が公道に通じていない場合には、Aは隣接地に関して時効によって通行地役権を取得することがある。

【解答・解説】 

1.

民法210条と211条1項において、「他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができ、通行の場所及び方法は、通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。」と規定されています。

よって、他の土地を自由に選んで通行できるのではなく、本問は、正しいです。

【参 考】

上記の規定により、通行権を有する者は、必要があるときには、通路を開設することもできます。

2.

民法213条1項において、「分割によって公道に通じない土地が生じたときは、その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを通行することができる。この場合においては、償金を支払うことを要しない。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

【参 考】

上記の規定は、土地の一部譲渡について準用することになります。

3.

他人が所有する土地を使用するために、賃貸借契約を締結しており、その賃貸借契約に基づくAの権利として、当然に通行することができます。

よって、本問は、正しいです。

4.×

民法283条において、「地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。」と規定されています。

時効によって取得するための「継続」とは、通路を開設していることが必要となり、当該通路の開設が、要役地の所有者(A)によってなされていなければなりません。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

通路を開設していない通行地役権を不継続地役権といい、時効取得の対象外となります。

 

正解番号:

問題4 留置権

留置権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 建物の賃借人が賃貸人の承諾を得て建物に付加した造作の買取請求をした場合、賃借人は、造作買取代金の支払を受けるまで、当該建物を留置することができる。
  1. 不動産が二重に売買され、第2の買主が先に所有権移転登記を備えたため、第1の買主が所有権を取得できなくなった場合、第1の買主は、損害賠償を受けるまで当該不動産を留置することができる。
  1. 建物の賃貸借契約が賃借人の債務不履行により解除された後に、賃借人が建物に関して有益費を支出した場合、賃借人は、有益費の償還を受けるまで当該建物を留置することができる。
  1. 建物の賃借人が建物に関して必要費を支出した場合、賃借人は、建物所有者ではない第三者が所有する敷地を留置することはできない。

【解答・解説】 

1.×

判例において、造作買取請求権は造作に関して生じた債権であって、建物に関して生じた債権ではないとされています。

すなわち、造作買取請求権を行使した者が建物を留置することができません。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

建物買取請求権を行使した場合の代金請求権をもって建物について留置権を主張できます。

建物買取請求権を行使した場合の代金請求権と当該建物の敷地の留置については、建物買取請求権は、建物に関して生じた債権であり、敷地を留置できそうにもないのですが、判例上、上記参考の反射的効果として、当該代金請求権をもって、建物のみならず、敷地についても、留置権を主張できます。(難しい論点であり、時間がある方のみ、覚えてください)

2.×

不動産が二重売買されて、第二買主が先に所有権移転登記をしたため、第一買主が所有権を取得できなかったことにより、売主に対し、履行不能による損害賠償債権を取得することになります。

この損害賠償債権は、「その物に関して生じた債権」ではなく、第一買主は、当該損害賠償債権をもって、第二買主に対し、留置権を行使することはできません。

よって、本問は、誤りです。

3.×

留置権が成立するための要件として、民法295条2項において、「占有が不法行為によって始まった場合でないこと」と規定されています。

判例において、不法行為によって占有が始まったものでなくても、建物の賃貸借契約が賃借人の債務不履行により解除され、その後、無権限占有(不法占有)となった建物の賃借人が、占有権原のないことを知りながら当該建物を不法に占有しているときに有益費を支出したとしても民法295条2項の類推適用を認め(不法行為によって占有が始まったとされること)、留置権を主張することができません。

簡単に言いますと、最初は、不法占有でなかったとしても、その後、不法占有になった場合、その不法占有期間中に有益費を支出したとしても、不法占有について善意無過失でない賃借人は、その費用の償還請求権をもって、建物について留置権を主張できないということです。

よって、本問は、誤りになります。

4.

判例において、建物に関して必要費を支出している場合、賃借人は、その費用の償還請求権をもって、建物を留置できるのですが、建物所有者でない第三者所有の敷地まで留置することはできません。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

問題5 抵当権

抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 債権者が抵当権の実行として担保不動産の競売手続をする場合には、被担保債権の弁済期が到来している必要があるが、対象不動産に関して発生した賃料債権に対して物上代位をしようとする場合には、被担保債権の弁済期が到来している必要はない。
  1. 抵当権の対象不動産が借地上の建物であった場合、特段の事情がない限り、抵当権の効力は当該建物のみならず借地権についても及ぶ。
  1. 対象不動産について第三者が不法に占有している場合、抵当権は、抵当権設定者から抵当権者に対して占有を移転させるものではないので、事情にかかわらず抵当権者が当該占有者に対して妨害排除請求をすることはできない。
  1. 抵当権について登記がされた後は、抵当権の順位を変更することはできない。

【解答・解説】 

1.×

民法371条において、「抵当権は、その担保する債権について不履行があったときは、その後に生じた抵当不動産の果実に及ぶ。」と規定されています。

すなわち、被担保債権の弁済期が到来し、そして、債務不履行があった後に、法定果実たる賃料債権に対して物上代位ができます。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

上記の賃料は、払い渡し前に差押をする必要がある。

2.

判例において、「借地上建物に設定された抵当権は、特段の事情がない限り、抵当権が付されている建物の従たる権利たる借地権に効力が及ぶ」とされています。

よって、本問は、正しいです。

【参 考】

建物所有に必要な敷地の借地権は、当該建物の所有権に付随することになり、建物の所有権と一体となって1つの財産的価値を形成しているものとしています。(覚えなくてもよいです)

3.×

不法占有によって、適正な価格よりも売却価格が下落するおそれがあるなど、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ、抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難になるような状態があるときには、抵当権者は、不法占有者に対して妨害排除請求をすることができます。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

上記のような場合、判例において、抵当権者は、抵当権が付されている不動産の所有者の不法占有者に対する妨害排除請求権を代位行使でき、また、抵当権者は、抵当権に基づく妨害排除請求権を行使することができ、直接、不法占有者に対して明渡請求も可能となります。

4.×

抵当権の順位は、利害関係を有する者があるときは、その利害関係者の承諾を得て、各抵当権者の合意によって変更することができます。

抵当権について登記された後かどうかは、関係ありません。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

抵当権の順位の変更は、変更登記をすることにより、効力が生じます。

 

正解番号:

問題6 物上保証、連帯保証

A銀行のBに対する貸付債権1,500万円につき、CがBの委託を受けて全額について連帯保証をし、D及びEは物上保証人として自己の所有する不動産にそれぞれ抵当権を設定していた場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. CがA銀行に対して債権全額について保証債務を履行した場合、Cは、D及びEの各不動産に対する抵当権を実行して1,500万円を回収することができる。
  1. A銀行がDの不動産の抵当権を実行して債権全額を回収した場合、DはCに対して、1,000万円を限度として求償することができる。
  1. 第三者がDの所有する担保不動産を買い受けた後、CがA銀行に対して債権全額を弁済した場合、Cは代位の付記登記をしなければ、当該第三者に対してA銀行に代位することができない。
  1. Eの担保不動産を買い受けた第三者がA銀行に対して債権全額を弁済した場合、当該第三者は、Cに対して、弁済した額の一部を求償することができる。

【解答・解説】 

1.×

連帯保証人であるCが、債権全額について保証債務を履行しているので、主たる債務者であるBに対して求償権を取得します。

そして、弁済をするについて正当な利益を有するCは、弁済によって当然に債権者に代位します。

そして、Cは、法定代位により、A銀行がD及びEに対して有している抵当権を行使することができます。

それぞれの者が負担すべき額を決める方法として、民法501条5号において、「保証人と物上保証人との間においては、その数に応じて、債権者に代位する。

ただし、物上保証人が数人あるときは、保証人の負担部分を除いた残額について、各財産の価格に応じて、債権者に代位する。」と規定されています。

すなわち、1500万円を3人(C、D、E)で割ると500万円となり、これが連帯保証人であるCが負担すべき額になります。

そして、物上保証人であるD及びEの負担額は、それぞれ500万円ずつ負担するのではなく、債務全額から連帯保証人(C)の負担額(500万円)を控除した残額1,000万円を担保不動産の価格に応じて計算した額となります。

Cは、D及びEのそれぞれの負担部分の範囲内(D及びE合わせて1,000万円)でのみ抵当権を行使することができます。

よって、Cは、1,500万円を回収することができないので、本問は、誤りです。

【参 考】

例えば、本問において、Cが物上保証人にもなっており、二重資格を有している場合、1,500万円を4人で割るのではなく、3人で割ることになります。つまり、二重資格を有する者の頭数を1人として計算していきます(判例)。(時間のある方だけ、覚えて下さい)

2.×

1の問題の解説で見てきましたが、連帯保証人であるCの負担部分は、債務全額1,500万円を人数3人で割った額500万円が負担部分となり、Dは、Cに対して、500万円を限度として求償することができるのであり、本問は、誤りです。

3.×

保証人の弁済による代位の場合、当該担保不動産の第三取得者が出現する前に、あらかじめ抵当権の登記にその代位の付記登記をしていなければ、第三第取得者には、対抗することができません。

なお、第三者が、当該担保不動産を取得した後、弁済した保証人については、代位の付記登記がなくても第三取得者に対して債権者に代位できます。

よって、本問は、誤りです。

4.

物上保証人(E)から担保不動産を買い受けた第三者は、物上保証人と同視して処理されることになります(学説)。

この処理によると、物上保証人(E)から担保不動産を買い受けた第三者は、民法501条2号の第三取得者に含まれず、民法501条2号の規定を適用するのではなく(高裁判例で、最高裁判例ではない)、501条5号の規定を適用していくことになります(学説)。

よって、第三者は、連帯保証人であるCに対して、弁済した額の一部を求償することができ、本問は、正しいです。

【参 考】

民法501条2号において、「第三取得者は、保証人に対して債権者に代位しない。」と規定されています。

 

正解番号:

問題7 判決文問題

次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び下記判決文によれば、誤っているものはどれか。

(判決文)

期間の定めのある建物の賃貸借において、賃借人のために保証人が賃貸人との間で保証契約を締結した場合には、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情のない限り、保証人が更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを負う趣旨で合意がされたものと解するのが相当であり、保証人は、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合を除き、更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを免れないというべきである。

  1. 保証人が期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のために保証契約を締結した場合は、賃貸借契約の更新の際に賃貸人から保証意思の確認がなされていなくても、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がない限り、更新後の賃借人の債務について保証する旨を合意したものと解される。
  1. 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う趣旨で合意した場合には、賃借人の未払賃料が1年分に及んだとしても、賃貸人が保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる事情がなければ、保証人は当該金額の支払義務を負う。
  1. 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う場合、更新後の未払賃料について保証人の責任は及ぶものの、更新後に賃借人が賃借している建物を故意又は過失によって損傷させた場合の損害賠償債務には保証人の責任は及ばない。
  1. 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う旨の合意をしたものと解される場合であって、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められるときには、保証人は更新後の賃借人の債務について保証の責任を負わない。

【解答・解説】 

(何の判決文か?)

「賃貸借契約が終了し、更新をした場合、賃借人の保証人が、更新後も責任を負う必要があるのか?」についての判決文です。

(判決文の解説)

本問の判決文については、簡単に言いますと、原則、更新後においても、保証人は、責任を負っていきます。

しかし、「反対の趣旨(=更新後の賃借人の債務について、保証は及ばないとする趣旨)をうかがわせる特段の事情がある場合」や「賃貸人の請求が信義則に反する場合」においては、保証人は、責任を負っていきません。

1.

「反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がない」のなら、保証人は、更新後も責任を負う、すなわち、更新後の賃借人の債務について保証する旨を合意したものと解されることになります。

よって、本問は、正しいです。

2.

「賃貸人が保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる事情がない」のなら、保証人は、更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務について責任を負う、すなわち、未払賃料1年分の支払義務を負うことになります。

よって、本問は、正しいです。

3.×

判決文において、「更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務について、保証人が責任を負う」となっており、賃料債務のみならず、損害賠償債務についても責任を負うことになります。

よって、本問は、誤りです。

4.

「賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められるとき」は、保証人は、責任を負いません。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

問題8 事務管理、賃貸借契約

次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 倒壊しそうなA所有の建物や工作物について、Aが倒壊防止の措置をとらないため、Aの隣に住むBがAのために最小限度の緊急措置をとったとしても、Aの承諾がなければ、Bはその費用をAに請求することはできない。
  1. 建物所有を目的とする借地人は、特段の事情がない限り、建物建築時に土地に石垣や擁壁の設置、盛土や杭打ち等の変形加工をするには、必ず賃貸人の承諾を得なければならない。
  1. 建物の賃貸人が必要な修繕義務を履行しない場合、賃借人は目的物の使用収益に関係なく賃料全額の支払を拒絶することができる。
  1. 建物の賃貸人が賃貸物の保存に必要な修繕をする場合、賃借人は修繕工事のため使用収益に支障が生じても、これを拒むことはできない。

【解答・解説】 

1.×

事務管理について問われています。民法702条1項において、「管理者であるBは、本人であるAのために有益な費用を支出したときは、本人であるAに対し、その償還を請求することができる。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

管理者は、事務管理を行うことにより、原則、報酬を請求することができません。

2.×

建物の所有を目的とする借地人は、自己の権利で、借りてきた土地に建物の建築や建物の建築に必要な石垣や擁壁の設置、盛土や杭打ち等の変形加工をすることができ、特別な事情がない限り、それらの行為を行うのに賃貸人の承諾を得る必要はありません。

よって、本問は、誤りです。

3.×

建物の破損、腐蝕等の状況が、居住の用に耐えない程、あるいは、居住に著しい支障を生ずる程に至っているときには、賃借人は、賃貸人がすべき修繕義務の不履行を理由として、賃料全部の支払を拒むことができます。

また、逆に、「建物の破損、腐蝕等の状況が、居住の用に耐えない程、あるいは、居住に著しい支障を生ずる程に至っていないときには、賃借人は、賃貸人がすべき修繕義務の不履行を理由として、賃料全部の支払を拒むことができません。(判例)」とされています。

よって、賃借人は目的物の使用収益に関係なく賃料全額の支払を拒絶することができず、本問は、誤りです。

【参 考】

民法606条1項において、「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。」と規定されています。

判例において、賃貸人が修繕義務を行わなかった場合には、債務不履行が生じ、修繕義務を行わなかった結果、賃借物を全く使用及び収益できなくなったときには、賃借人は、賃料全額の支払を拒むことができ、賃借物の一部を使用及び収益できなくなったときには、賃借人は、その使用及び収益できなくなった割合に応じて、賃料の支払を拒むことができます。

4.

民法606条2項において、「賃貸人が賃貸物の保存に必要な行為をしようとするときは、賃借人は、これを拒むことができない。」と規定されています。

よって、支障が生じたとしても、「拒むこと自体」は、することができず、本問は、正しいです。

【参 考】

民法607条において、「賃貸人が賃借人の意思に反して保存行為をしようとする場合において、そのために賃借人が賃借をした目的を達することができなくなるときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。」と規定されています。

目的を達成できないときには、「解除」はできます。

 

正解番号:

問題9 不法行為

Aに雇用されているBが、勤務中にA所有の乗用車を運転し、営業活動のため顧客Cを同乗させている途中で、Dが運転していたD所有の乗用車と正面衝突した(なお、事故についてはBとDに過失がある。)場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Aは、Cに対して事故によって受けたCの損害の全額を賠償した。この場合、Aは、BとDの過失割合に従って、Dに対して求償権を行使することができる。
  1. Aは、Dに対して事故によって受けたDの損害の全額を賠償した。この場合、Aは、被用者であるBに対して求償権を行使することはできない。
  1. 事故によって損害を受けたCは、AとBに対して損害賠償を請求することはできるが、Dに対して損害賠償を請求することはできない。
  1. 事故によって損害を受けたDは、Aに対して損害賠償を請求することはできるが、Bに対して損害賠償を請求することはできない。

【解答・解説】 

1.

判例において、「使用者は、被用者と第三者との共同過失によって惹起された交通事故による損害を賠償したときは、過失割合にしたがって、第三者に対し、求償権を行使することができる。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

【参 考】

例えば、DがCに対して損害賠償の全額を賠償した場合、Dは、過失割合にしたがって定められた被用者であるBの負担部分について、使用者であるAに対して求償することができます。

2.×

Aが、使用者責任として、Dに対して損害の全額を賠償した場合、Aは、信義則上相当と認められる限度内で、被用者であるBに対して求償することができます。

よって、誤りです。

【参 考】

例えば、被用者であるBがDに対して損害賠償の全額を賠償した場合、Bは、使用者であるAに対しては、求償することができません。

3.×

民法719条1項において「数人が共同の不法行為(BとD)によって他人(C)に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。」と規定されています。

よって、Cは、B及びDに対して損害賠償を請求できます。

また、Bの不法行為について、Aは、使用者責任を負うことになるので、Cは、Aに対しても、損害賠償を請求できます。

よって、本問は、誤りです。

4.×

Dから見た場合、Bが加害者となり、Bは、不法行為責任を負います。それに伴って、Aは、使用者責任を負うことになります。よって、Dは、AとBの両者に対して損害賠償を請求することができ、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題10 相続

婚姻中の夫婦AB間には嫡出子CとDがいて、Dは既に婚姻しており嫡出子Eがいたところ、Dは平成25年10月1日に死亡した。他方、Aには離婚歴があり、前の配偶者との間の嫡出子Fがいる。Aが平成25年10月2日に死亡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが2分の1、Cが5分の1、Eが5分の1、Fが10分の1である。
  1. Aが生前、A所有の全財産のうち甲土地についてCに相続させる旨の遺言をしていた場合には、特段の事情がない限り、遺産分割の方法が指定されたものとして、Cは甲土地の所有権を取得するのが原則である。
  1. Aが生前、A所有の全財産についてDに相続させる旨の遺言をしていた場合には、特段の事情がない限り、Eは代襲相続により、Aの全財産について相続するのが原則である。
  1. Aが生前、A所有の全財産のうち甲土地についてFに遺贈する旨の意思表示をしていたとしても、Fは相続人であるので、当該遺贈は無効である。

【解答・解説】 

1.×

Aが死亡した場合、相続人は、相続開始時の配偶者であるB、子供であるCとF(前妻の子供であっても子供に代わりはありません)、Aの死亡時以前にDが死亡しているため代襲相続人となる孫Eとなります。

配偶者と子供が相続人である場合、配偶者の法定相続分が2分の1で、子供の法定相続分が2分の1となります。

子供が3人(C、F、死亡しているD)なので、子供の法定相続分2分の1を3人で分けると、Cが6分の1、Fが6分の1、Dが6分の1となります。

先程も言いましたが、Aの相続開始以前にDが死亡しているので、代襲相続人であるEが、Dの法定相続分である6分の1を引き継ぐことになります。

よって、Bが2分の1、Cが6分の1、Eが6分の1、Fが6分の1であり、本問は、誤りです。

【参 考】

例えば、Dに、E以外の子供Gがいる場合、Dの法定相続分である6分の1をEとGの2人で分けることになるので、Eの法定相続分が12分の1、Gの法定相続分が12分の1となります。

以前までは、非嫡出子の法定相続分は、嫡出子の法定相続分の2分の1でしたが、最高裁の判決により、嫡出子の法定相続分と同じになりました。

2.

判例において、「特定の遺産を特定の相続人に相続させる趣旨の遺言は、遺言書の記載から、その趣旨が遺贈であることが明らかであるか又は遺贈と解すべき特段の事情のない限り、遺産を相続人をして単独で相続させる遺産分割の方法が指定されたものと解すべきである。

なお、特定の遺産を特定の相続人に相続させる趣旨の遺言があった場合には、その遺言の効力として、特段の事情のない限り、何らの行為を要しないで、その遺産は、遺言の効力開始時(通常、相続開始時)に、直ちに、その相続人により承継されることなる。」とされています。

簡単に言いますと、この遺言と異なる遺産分割をすることもできず、相続開始時(A死亡時)に、遺言により指定された相続人(C)が、遺産を承継するということです。

よって、本問は、正しいです。

【参 考】

特定の不動産を特定の相続人に承継させる方法として、「相続させる旨の遺言(本問の遺言)」の他に「遺贈」もあります。

では、あえて、本問の相続させる旨の遺言をする必要があるのかといえば、色々なメリットがあります。

メリットの1つとして、例えば、指定を受けた相続人が、単独で、所有権移転登記することもできるということです。

3.×

判例において、「相続させる旨の遺言は、その遺言により遺産を相続させようとした推定相続人(D)が遺言者(A)の死亡以前に死亡した場合には、遺言者が代襲者(孫E)等に遺産を相続させる旨の意思を有していたとみられるような特段の事情がない限り、その効力を生じない」とされています。

簡単に言いますと、Aは、子供であるDに相続させようと思っていたのであり、孫であるEに相続させようと思っていたのではなく、Dに相続させる旨の遺言の効力は、Eに及ばないということです。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

E以外の相続人B、C、Fは、遺留分を有しているという観点からも、本問が、誤りだということも可能です。

 4.×

遺言者の所有する特定の財産を特定の受遺者に承継させる遺贈のことを特定遺贈といいます。特定遺贈は、相続人以外の者に限定してするのではなく、相続人に対してもすることができ、無効とはなりません。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

特定遺贈により遺留分が侵害された場合には、侵害された相続人は、遺留分減殺請求を行使できます。

 

正解番号:

問題11 定期建物賃貸借契約

Aは、A所有の甲建物につき、Bとの間で期間を10年とする借地借家法第38条第1項の定期建物賃貸借契約を締結し、Bは甲建物をさらにCに賃貸(転貸)した。この場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

  1. BがAに無断で甲建物をCに転貸した場合には、転貸の事情のいかんにかかわらず、AはAB間の賃貸借契約を解除することができる。
  1. Bの債務不履行を理由にAが賃貸借契約を解除したために当該賃貸借契約が終了した場合であっても、BがAの承諾を得て甲建物をCに転貸していたときには、AはCに対して甲建物の明渡しを請求することができない。
  1. AB間の賃貸借契約が期間満了で終了する場合であっても、BがAの承諾を得て甲建物をCに転貸しているときには、BのCに対する解約の申入れについて正当な事由がない限り、AはCに対して甲建物の明渡しを請求することができない。
  1. AB間の賃貸借契約に賃料の改定について特約がある場合には、経済事情の変動によってBのAに対する賃料が不相当となっても、BはAに対して借地借家法第32条第1項に基づく賃料の減額請求をすることはできない。

【解答・解説】 

1.×

判例において、「賃借人の無断転貸行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情がある場合、契約を解除することができない」とされています。

よって、転貸の事情のいかんによっては、賃貸借契約を解除できないので、本問は、誤りです。

【参 考】

民法612条1項において、「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」と規定されています。よって、原則、無断譲渡や無断転貸はダメ。

民法612条2項において、「賃借人が612条1項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。」と規定されています。よって、無断譲渡や無断転貸が行われた場合、原則、第三者に使用収益させた時点で契約を解除できます。

背信的行為と認めるに足りない特段の事情があることについては、賃借人の側で主張立証する必要があります。

背信的行為と認めるに足りない特段の事情とは、実質的に賃借人の変更がない場合などです。

2.×

判例において「賃借人、かつ、転貸人であるBの債務不履行によりAB間の賃貸借契約が解除された場合、BのCに対する履行不能により、BC間の転貸借も終了することになります。

よって、AはCに対して甲建物の明渡しを請求することができ、本問は、誤りです。

【参 考】

例えば、建物の賃貸借契約が合意解除された場合、原則、賃貸人は転借人に対して建物の明渡しを請求することができません。

3.×

借地借家法34条1項において「建物の転貸借がされている場合において、建物の賃貸借が期間の満了によって終了するときは、建物の賃貸人は、建物の転借人にその旨の通知をしなければ、その終了を建物の転借人に対抗することができない。」と規定されています。

借地借家法34条2項において「建物の賃貸人が同法34条1項の通知をしたときは、建物の転貸借は、その通知がされた日から6カ月を経過することによって終了する。」と規定されています。

すなわち、賃貸借が期間満了により終了する場合、賃貸人は、転借人に対して、賃貸借が終了する旨を通知することにより、転貸借も終了することになります。

よって、通知する必要はあるのですが、「正当な事由の有無」に関係なく、AはCに対して甲建物の明渡しを請求することができるので、本問は、誤りです。

4.

借地借家法32条1項により、原則、経済事情の変動等により、今現在の建物の借賃(賃料のことです)が不相当になったときには、当該借賃の増減額請求ができます。

しかし、例外として、特約により、借賃を増額しない旨が定められているときには、支払う借賃を増額させたくない賃借人にとっては有利な特約となるので、その特約に従って、借賃は増額されません。その逆に、特約により、借賃を減額しない旨が定められているときには、支払う借賃を減額させたい賃借人にとって不利な特約となるので、その特約に従うことなく、借賃の減額請求をすることができます。

借地借家法38条7項において、「上記第32条1項の規定は、定期建物賃貸借において、借賃の改定に係る特約がある場合には、適用しない。」と規定されています。

すなわち、普通建物賃貸借契約と異なり、定期建物賃貸借契約の場合、借賃を減額しない旨の特約においても、有効になります。

よって、賃料の改定について特約が定められている限り、その特約に従うことになり、BはAに対して借地借家法第32条第1項に基づく賃料の減額請求をすることができず、本問は、正しいです。

【参 考】

普通建物賃貸借契約の場合、借賃を減額しない旨の特約は、無効となり、定期建物賃貸借契約の場合、借賃を減額しない旨の特約は、有効となります。この違いを、覚えていきましょう。

 

正解番号:

問題12 借地借家法

賃貸借契約に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

  1. ゴルフ場経営を目的とする土地賃貸借契約については、対象となる全ての土地について地代等の増減額請求に関する借地借家法第11条の規定が適用される。
  1. 借地権の存続期間が満了する際、借地権者の契約の更新請求に対し、借地権設定者が遅滞なく異議を述べた場合には、借地契約は当然に終了する。
  1. 二筆以上ある土地の借地権者が、そのうちの一筆の土地上に登記ある建物を所有し、登記ある建物がない他方の土地は庭として使用するために賃借しているにすぎない場合、登記ある建物がない土地には、借地借家法第10条第1項による対抗力は及ばない。
  1. 借地権の存続期間が満了する前に建物が滅失し、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を建築した場合、借地権設定者が異議を述べない限り、借地権は建物が築造された日から当然に20年間存続する。

【解答・解説】 

1.×

本問は、ゴルフ場経営を目的とする土地賃貸借契約の場合、借地借家法(本問の場合、同法11条)が類推適用されるのか否かについて聞かれています。

判例において、「借地借家法11条を含む借地借家法の規定は、建物所有を目的とする地上権及び土地の賃借権に関する特別の定めであり、同条の規定を、建物の所有を目的としない地上権設定契約又は賃貸借契約について安易に類推適用すべきではない。

そのうえで、ゴルフ場経営を目的とすることが定められているにすぎず、賃借している土地が建物の所有と関連するような態様で使用されていることも伺われないとして、同条の類推適用の余地はない」とされ、同条の類推適用を否定しました。

簡単に言いますと、建物の所有を目的としていないゴルフ場経営を目的とする土地賃貸借契約については、借地借家法11条の類推適用はないということです。

よって、本問は、誤りです。

【参 考】

借地権とは、建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権のことです。

2.×

借地借家法5条1項において、「借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。

ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。」と規定されています。

借地借家法6条において、「借地権設定者からの異義については、正当の事由があると認められる場合でなければ、述べることができない。」と規定されています。

借地借家法5条1項と借地借家法6条をまとめますと、正当事由のある異議を述べることにより、借地契約が終了するのであり、正当事由のない異議を述べても借地契約は終了せず、更新されます。

よって、借地契約は、当然に終了せず、本問は、誤りです。

3.

判例において、「二筆以上の土地を賃借し、登記のある建物が、一筆の土地の上にのみ存在するときは、登記のある建物が存在しない土地については、借地借家法10条1項による対抗力は認められない。」とされています。

つまり、登記のある建物が存在する土地については、対抗力を有し、登記のある建物が存在しない土地については、対抗力を有さないことになります。

よって、本問は、正しいです。

【参 考】

借地借家法10条1項において、「借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。」と規定されています。

4.×

借地借家法7条1項において、「借地権の存続期間が満了する前に建物の滅失があった場合において、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を築造したときは、その建物を築造するにつき借地権設定者の承諾がある場合に限り、借地権は、承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか早い日から20年間存続する。」と規定されています。

借地借家法7条2項において、「借地権者が借地権設定者に対し残存期間を超えて存続すべき建物を新たに築造する旨を通知した場合において、借地権設定者がその通知を受けた後二月以内に異議を述べなかったときは、その建物を築造するにつき同条1項の借地権設定者の承諾があったものとみなす。」と規定されています。

借地借家法7条1項、2項をまとめますと、借地権設定の承諾(2項のみなし承諾を含みます)がある場合に限り、承諾があった日又は建物が築造された日のいずれか早い日から20年間存続するということになります。

よって、本問は、「借地権設定者の承諾の有無の記載がない」・「借地借家法7条2項の通知の有無の記載がない」・「たとえ、借地権設定者の承諾(2項のみなし承諾を含みます)があったとしても、必ずしも、築造された日から20年ではない」という観点から、誤りです。

 

正解番号:

問題13 区分所有法

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。
  1. 区分所有者の請求によって管理者が集会を招集した際、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者が集会の議長となる。
  1. 管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。
  1. 一部共用部分は、区分所有者全員の共有に属するのではなく、これを共用すべき区分所有者の共有に属する。

【解答・解説】 

1.×

区分所有法44条1項において、「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる。」と規定されています。集会に出席して意見を述べることができるのであり、議決権を行使することができません。

よって、本問は、誤りです。

2.

区分所有法41条において、「集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の一人が議長となる。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

3.

区分所有法43条において、「管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

4.

区分所有法11条1項において、「共用部分は、区分所有者全員の共有に属する。ただし、一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属する。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

問題14 不動産登記法

不動産の登記に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 所有権の登記名義人が表示に関する登記の申請人となることができる場合において、当該登記名義人について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人は、当該表示に関する登記を申請することができる。
  1. 共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者である全ての登記名義人が共同してしなければならない。
  1. 敷地権付き区分建物の表題部所有者から所有権を取得した者は、当該敷地権の登記名義人の承諾を得ることなく、当該区分建物に係る所有権の保存の登記を申請することができる。
  1. 所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。

【解答・解説】 

1.

不動産登記法30条において、「表題部所有者又は所有権の登記名義人が表示に関する登記の申請人となることができる場合において、当該表題部所有者又は登記名義人について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人は、当該表示に関する登記を申請することができる。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

2.

不動産登記法65条において、「共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者であるすべての登記名義人が共同してしなければならない。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

3.×

不動産登記法74条2項において、「区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、所有権の保存の登記を申請することができる。

この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

4.

不動産登記法109条1項において、「所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

宅建士教材販売

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