【宅建士試験対策用】自己契約及び双方代理~民法徹底解説

「民法の問題が難しい?」「民法を理解できない?」といった質問をよくお受けしています。

教材購入者の皆様からの要望をお受けし、宅建士試験で出題される可能性のある民法の条文等(このページでは、自己契約及び双方代理)を出来る限り簡単に説明します。

宅建士試験の問題の中で一番難しいのは、民法の問題ですので、逆に、民法の問題で高得点を取ることができれば、合格に直結します。

民法の問題が苦手と思っている教材購入者の方は、是非、お読みください。

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自己契約及び双方代理(民法条文)

~民法108条~

同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

この条文は、短く、本試験だけを考えますと、それほど難しくありません。

なお、この条文は改正されますが、改正民法は、民法条文規定問題(民法の規定はどれですか?)以外では、2018年宅建士試験では出題されません。

しかし、判例の明文化など本試験上、無視できませんので、改正民法も少しだけ解説します。

自己契約及び双方代理(民法解説)

ー自己契約ー

【自己契約:簡単な図】

自己契約

流れに従って、簡単に解説します。

Aは、Bに「建物を売却してくれ!」という代理権を授与しました。

代理人であるB自身が、その建物を購入したいと思っています。

この場合、代理人Bが、契約の相手方(買主)となることができるのでしょうか?

代理人(B)が、契約の相手方になることを自己契約といいます。

A(本人)から見れば、出来るだけ高く、建物を売りたいと思っているはずです。

買主になろうと思っているBから見れば、出来るだけ安く、建物を購入したいと思っているはずです。

「Aは、高く売りたい、Bは安く買いたい」、つまり、難しい言葉で言えば、AとBは、利益が相反する関係にあります。

しかし、契約の内容自体は、安く買いたいと思っている代理人Bが決めることができますので、「Aのために高く売るのではなく、自分のために安く売ろうとします。」、つまり、本人Aの利益を害することになります。

そこで、自己契約は、原則、禁止されています。

※例えば、弁済期が到来した債務の支払いなど既に存在する債務の履行については、本人の利益を害することはないため、例外的に、自己契約が認められています。なお、登記申請行為も「債務の履行」に該当します。この例外規定は、双方代理でも同じですので、双方代理の解説では、省略します。

※本人(A)の許諾があれば、本人Aを保護する必要がありませんので、例外的に、自己契約が認められています。この例外規定は、双方代理でも同じですので、双方代理の解説では、省略します。

Aの許諾も得ていないB(上記の規定に違反するB)が、契約の相手方となった、つまり、買主として、建物の売買契約を締結したとします。

この場合、この契約は、有効となるのでしょうか?

判例によれば、民法108条の規定に違反する行為は、無権代理行為に該当することになります。

※無効ではなく、無権代理に該当するのですから、絶対的無効ではなく、本人は、追認することも可能です。

※改正民法では、この判例が明文化されます。

ー双方代理ー

【双方代理:簡単な図】

双方代理

流れに従って、簡単に解説します。

Aは、Bに「建物を売却してくれ!」という代理権を授与しました。

Cは、Bに「建物を購入してくれ!」という代理権を授与しました。

Bは、「Aは建物を売りたい!Cは建物を買いたい!」と言っているのだから、「Aの建物をCに売却してしまえば良いのでは!」と思いました。

※当事者双方(AとC)を代理することを双方代理といいます。

この場合、Bは、Aの建物をCに売却する契約を締結することができるのでしょうか?

A(売主)から見れば、出来るだけ高く、建物を売りたいと思っているはずです。

C(買主)から見れば、出来るだけ安く、建物を買いたいと思っているはずです。

「Aは、高く売りたい、Cは安く買いたい」、つまり、難しい言葉で言えば、AとCは、利益が相反する関係にあります。

しかし、契約の内容自体は、代理人であるBが決めることができます。

例えば、BがAのことが嫌いでCのことが好きな場合、「Cのために、その建物を安く売ろう!」と思うはずです。これでは、Aの利益を害することになります。

逆に、BがCのことが嫌いでAのことが好きな場合、「Aのために、その建物を高く売ろう!」と思うはずです。これでは、Cの利益を害することになります。

そこで、双方代理は、原則、禁止されています。

双方代理の場合でも、自己契約と同様の例外規定があります。

BがAのことが嫌いでCのことが好きなので、「Cのために、その建物を安く売ろう!」と思い、実際に、Bは、安い価格で売買契約を締結させたとします。

この場合、この契約は、有効となるのでしょうか?

判例によれば、民法108条の規定に違反する行為は、無権代理行為に該当することになります。

※無効ではなく、無権代理に該当するのですから、追認や責任追及をすることも可能です。

※改正民法では、この判例が明文化されます。

自己契約及び双方代理~改正民法108条

今から紹介する条文は、改正民法です。

ですので、条文自体を覚える必要はありませんが、下記で紹介する判例については、目を通してください。

~民法108条1項~

同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

 

~民法108条2項:新設~

前項本文に規定するもののほか、代理人と本人との利益が相反する行為については、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

ー改正民法108条1項ー

改正民法108条1項は、「自己契約及び双方代理は、無権代理に該当する。」という判例が明文化されたものです。

ー改正民法108条2項ー

代理人は、本人の利益を保護する必要があるため、本人の利益を害するおそれがある行為をしてはいけません。

民法108条では、自己契約と双方代理が禁止されています。

形式的には自己契約や双方代理に該当しない行為であっても、実質的には、本人と代理人との利益が相反するときがあります。

この行為(実質的な利益相反行為)についても、民法108条の趣旨を援用した以下の判例があります。

判例において、「借家人が家屋の賃貸借契約を締結する際に、家主との間で紛争が生じた場合には借家人の代理人を家主が選任することができるとの特約をした事案において、実質的に自己契約に等しいとして、民法108条の趣旨を援用し、この特約は、無効となる。」となっています。

この判例によれば、実質的な利益相反行為も禁止しています。

そこで、民法108条について、自己契約及び双方代理に限定するのではなく、代理人の利益相反行為一般を原則として禁止する規定に改める必要もあり、改正民法108条2項の規定が新設されました。

自己契約・双方代理に該当しなくても、代理人と本人との利益が相反する行為は、本人があらかじめ許諾したときを除き、無権代理に該当します。

問題にチャレンジ

【問題】

AがA所有の土地の売却に関する代理権をBに与えた場合における次の記述は、民法の規定によれば、正しいですか?それとも、誤っていますか?

Bは、Aに損失が発生しないのであれば、Aの意向にかかわらず、買主Cの代理人にもなって、売買契約を締結することができる。

【解答・解説】

「A→Bに代理権授与=Aの代理人B、C→Bに代理権授与=Cの代理人B」⇒双方代理に該当します。

債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為を除き、双方代理は禁止されています。

本問では、「Aの意向にかかわらず」と記載されていますので、Aの代理人Bは、買主Cの代理人となって、売買契約を締結することができません。

よって、本問は、誤った記述です

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