抵当権の放棄の計算~民法徹底解説

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2019年度版宅建士試験教材

「民法の問題が難しい?」「民法を理解できない?」といった質問をよくお受けしています。

教材購入者の皆様からの要望をお受けし、宅建士試験で出題される可能性のある民法の条文等(このページでは、抵当権の放棄)を出来る限り簡単に説明します。

宅建士試験の問題の中で一番難しいのは、民法の問題ですので、逆に、民法の問題で高得点を取ることができれば、合格に直結します。

民法の問題が苦手と思っている教材購入者の方は、是非、お読みください。

抵当権の放棄~民法条文

~民法376条~

ーー1項ーー

抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。

ーー2項ーー

前項の場合において、抵当権者が数人のためにその抵当権の処分をしたときは、その処分の利益を受ける者の権利の順位は、抵当権の登記にした付記の前後による。

民法376条は、転抵当、抵当権の譲渡・放棄、抵当権の順位の譲渡・放棄について規定がされています。

このページでは、抵当権の放棄について、解説します。

出来る限り、テキストと違う角度で解説します。

抵当権の放棄~民法解説

流れに従って簡単に解説します。

Bさんは、Aさんに対して1,500万円を貸しています。

Cさんは、Aさんに対して800万円を貸しています。

Dさんは、Aさんに対して500万円を貸しています。

BとCには、担保としてA所有の建物に抵当権を設定し、Bは一番抵当権者、Cは二番抵当権者となります。

Dには、抵当権を設定しておらず、Dは一般債権者(無担保債権者)となります。

甲建物の価額が2,500万円だったとします。この場合、誰がいくら回収することができるのでしょうか?

回収できる順番は、「一番抵当権者B→二番抵当権者C→一般債権者D」となります。

よって、

Bさんは、1,500万円を回収することができます。

Cさんは、800万円を回収することができます。

Dさんは、200万円を回収することができます。

【放棄がなかった場合の回収額等】

 

債権額

回収額

一番抵当権者B

1,500万円1,500万円

二番抵当権者C

800万円800万円

一般債権者D

500万円200万円

一番抵当権者Bさんが、一般債権者Dさんに対して、抵当権の放棄を行ったとします。

この場合、誰がいくら回収することができるのでしょうか?

※B・D間の合意により、抵当権の放棄を行うことができ、Aさんの同意は不要です。また、Cさんの合意は不要です。

抵当権の放棄とは、抵当権者(Bさん)が、無担保債権者(Dさん)のために抵当権を放棄することで、その放棄により、抵当権者(Bさん)と無担保債権者(Dさん)との間においては、平等な立場となり、両者の債権額に応じて、弁済を受けることができます。

具体的には、

放棄がなかった場合のBさんとDさんの回収額を合計します。ですので、1,700万円(1,500万円+200万円)です。

1,700万円をBさんとDさんの債権額により按分していきます。

Bさんが回収することができる金額は?
→1,700万円×1,500万円(Bさんの債権額)÷2,000万円(BさんとDさんの債権額の合計)=1,275万円となります。

Dさんが回収することができる金額は?
→1,700万円×500万円(Dさんの債権額)÷2,000万円(BさんとDさんの債権額の合計)=425万円となります。

そして、抵当権の放棄と全く無関係なCさんは、抵当権の放棄の有無に関係なく、800万円を回収することができます。よって、抵当権の放棄を行う場合には、Cさんの合意は不要となります。

【放棄があった場合の回収額等】

 

債権額

放棄前回収額放棄後回収額

1,500万円

1,500万円1,275万円

800万円

800万円800万円

500万円

200万円425万円

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【教材購入者の方へ】

民法の問題を難しく思っている受験生の方は、非常に多いです。

宅建士合格広場の教材で勉強している皆さんにとっては、他の受験生よりも差をつけることができる科目です。

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