税その他過去問題【24年度宅建士試験】

平成24年に実施された宅建士試験【税その他】の問題及び解説です。過去問を分析し、宅建士試験の傾向を把握することが重要です。なお、問題48の統計問題については、毎年、数値が異なるため掲載していません。

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問題23 所得税

平成24年中に、個人が居住用財産を譲渡した場合における譲渡所得の課税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 平成24年1月1日において所有期間が10年以下の居住用財産については、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除(租税特別措置法第35条第1項)を適用することができない。

  1. 平成24年1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産について、収用交換等の場合の譲渡所得等の5,000万円特別控除(租税特別措置法第33条の4第1項)の適用を受ける場合であっても、特別控除後の譲渡益について、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例(同法第31条の3第1項)を適用することができる。

  1. 平成24年1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産について、その譲渡した時にその居住用財産を自己の居住の用に供していなければ、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例を適用することができない。

  1. 平成24年1月1日において所有期間が10年を超える居住用財産について、その者と生計を一にしていない孫に譲渡した場合には、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除を適用することができる。

【解答・解説】 

1.×

所有期間に関係なく、他の要件を満たせば、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除(租税特別措置法第35条第1項)の適用を受けることができます。

よって、本問は、誤りです。

2.

収用事業のために土地建物を買い取られた場合に適用される「収用交換等の場合の譲渡所得等の5,000万円特別控除(租税特別措置法第33条の4第1項)」と譲渡した年の1月1日における所有期間が10年を超える居住用財産を譲渡した場合等に適用される「居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例(同法第31条の3第1項)」とは、重複適用が可能です。

よって、本問は、正しいです。

3.×

「現に居住の用に供している家屋を譲渡するか、家屋とともにその敷地を譲渡するか」・「現に居住の用に供していなくても、以前に居住の用に供していた家屋や敷地については、居住の用に供しなくなった日から3年目の年の12月31日までに譲渡すること」が、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けるための1要件となります。

譲渡年1月1日において譲渡した家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えていることが、居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例の適用を受けるための1要件となります。

本問では、譲渡した時にその居住用財産を自己の居住の用に供していなくても居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例を適用することが可能なので、誤りです。

4.×

配偶者、直系血族、生計を一にする親族、内縁関係にある者等に居住用財産を譲渡した場合、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除を適用することができません。

よって、孫は、生計を一にしていなくても、直系血族なので、孫に対して居住用財産を譲渡しても、居住用財産の譲渡所得の3,000万円特別控除を適用することができず、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題24 不動産取得税

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 不動産取得税の課税標準となるべき額が、土地の取得にあっては10万円、家屋の取得のうち建築に係るものにあっては1戸につき23万円、その他のものにあっては1戸につき12万円に満たない場合においては、不動産取得税が課されない。

  1. 平成24年4月に取得した床面積250平方メートルである新築住宅に係る不動産取得税の課税標準の算定については、当該新築住宅の価格から1,200万円が控除される。

  1. 宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は、当該取得が平成27年3月31日までに行われた場合、当該宅地の価格の4分の1の額とされる。

  1. 家屋が新築された日から2年を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合においては、当該家屋が新築された日から2年を経過した日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。

【解答・解説】 

1.

不動産取得税の課税標準となるべき額が、土地の取得にあっては10万円、家屋の取得のうち建築に係るものにあっては1戸につき23万円、その他のものにあっては1戸につき12万円に満たない場合においては、不動産取得税が課されません。

よって、本問は、正しいです。

【参 考】

固定資産税の免税点は、土地については「30万円未満」、家屋については「20万円未満」、償却資産については「150万円未満」です。

2.×

新築住宅の価格から1,200万円が控除されるためには、新築住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下(賃貸用のマンションについては、40平方メートル以上240平方メートル以下)でなければなりません。

よって、本問は、誤りです。

3.×

宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は、当該取得が平成27年3月31日までに行われた場合、当該宅地の価格の「2分の1」の額とされます。

よって、本問は、誤りです。

4.×

地方税法73条の2第2項において、「家屋が新築された場合においては、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われた日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者又は譲受人を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。ただし、家屋が新築された日から6月を経過して、なお、当該家屋について最初の使用又は譲渡が行われない場合においては、当該家屋が新築された日から6月を経過した日において家屋の取得がなされたものとみなし、当該家屋の所有者を取得者とみなして、これに対して不動産取得税を課する。」と規定されています。

よって、「2年」ではなく、「6月」なので、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題25 不動産鑑定評価基準

不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、不動産鑑定評価基準によれば、誤っているものはどれか。

  1. 不動産の価格を形成する要因とは、不動産の効用及び相対的稀少性並びに不動産に対する有効需要の三者に影響を与える要因をいう。不動産の鑑定評価を行うに当たっては、不動産の価格を形成する要因を明確に把握し、かつ、その推移及び動向並びに諸要因間の相互関係を十分に分析すること等が必要である。

  1. 不動産の鑑定評価における各手法の適用に当たって必要とされる事例は、鑑定評価の各手法に即応し、適切にして合理的な計画に基づき、豊富に秩序正しく収集、選択されるべきであり、例えば、投機的取引と認められる事例は用いることができない。

  1. 取引事例比較法においては、時点修正が可能である等の要件をすべて満たした取引事例について、近隣地域又は同一需給圏内の類似地域に存する不動産に係るもののうちから選択するものとするが、必要やむを得ない場合においては、近隣地域の周辺の地域に存する不動産に係るもののうちから選択することができる。

  1. 原価法における減価修正の方法としては、耐用年数に基づく方法と、観察減価法の二つの方法があるが、これらを併用することはできない。

【解答・解説】 

1.

不動産鑑定評価基準3章によれば、「不動産の価格を形成する要因とは、不動産の効用及び相対的稀少性並びに不動産に対する有効需要の三者に影響を与える要因をいう。

不動産の鑑定評価を行うに当たっては、不動産の価格を形成する要因を明確に把握し、かつ、その推移及び動向並びに諸要因間の相互関係を十分に分析すること等が必要である。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

2.

不動産鑑定評価基準7章1節I-2によれば、「不動産の鑑定評価における各手法の適用に当たって必要とされる事例は、、鑑定評価の各手法に即応し、適切にして合理的な計画に基づき、豊富に秩序正しく収集し、選択すべきであり、投機的取引であると認められる事例等適正さを欠くものであってはならない。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

3.

不動産鑑定評価基準7章1節Ⅲ-2(1)によれば、「取引事例比較法において、取引事例は、原則として近隣地域又は同一需給圏内の類似地域に存する不動産に係るもののうちから選択するものとし、必要やむを得ない場合には近隣地域の周辺の地域に存する不動産に係るもののうちから、対象不動産の最有効使用が標準的使用と異なる場合等には、同一需給圏内の代替競争不動産に係るもののうちから選択するものとするほか、下記a~cの要件の全部を備えなければならない。」とされています。

  1. 取引事情が正常なものと認められるものであること又は正常なものに補正することができるものであること。
  2. 時点修正をすることが可能なものであること。
  3. 地域要因の比較及び個別的要因の比較が可能なものであること。

    よって、本問は、正しいです。

4.×

不動産鑑定評価基準7章1節Ⅱ-3(2)によれば、「原価法において減価額を求めるには、耐用年数に基づく方法と観察減価法の二つの方法があり、原則として、これらを併用するものとする。」とされています。

よって、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題46 独立行政法人住宅金融支援機構

独立行政法人住宅金融支援機構(以下この問において「機構」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 機構は、証券化支援事業(買取型) において、民間金融機関から買い取った住宅ローン債権を担保としてMBS(資産担保証券)を発行している。

  1. 証券化支援事業(買取型)における民間金融機関の住宅ローン金利は、金融機関によって異なる場合がある。

  1. 機構は、証券化支援事業(買取型)における民間金融機関の住宅ローンについて、借入金の元金の返済を債務者本人の死亡時に一括して行う高齢者向け返済特例制度を設けている。

  1. 機構は、証券化支援事業(買取型)において、住宅の建設や新築住宅の購入に係る貸付債権のほか、中古住宅を購入するための貸付債権も買取りの対象としている。

【解答・解説】 

1.

機構は、証券化支援事業(買取型) において、民間金融機関から買い取った住宅ローン債権を担保としてMBS(資産担保証券)を発行しています。

MBS(資産担保証券)を発行することにより投資家から資金を調達することになります。

よって、本問は、正しいです。

2.

証券化支援事業(買取型)における民間金融機関の住宅ローン金利は、取扱金融機関がそれぞれ決めるので、同一の金利にはなりません。

よって、本問は、正しいです。

3.×

業務方法書24条4項によれば、「機構は,下記のa~cに掲げる貸付金の償還については、高齢者の死亡時に一括償還をする方法によることができます」

  1. 高齢者が自ら居住する住宅とするために行う合理的土地利用建築物の住宅部分の建設又は購入に係る貸付金
  2. 高齢者が自ら居住する住宅について行う改良(バリアフリー工事または耐震改修工事)に係る貸付金
  3. マンションの共用部分の改良(高齢者が自ら居住するものに限る)に係る貸付金

よって、証券化支援事業では、この制度を利用できないので、本問は、誤りです。

4.

買取りの対象となる貸付債権は、住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けに係るものであり、新築住宅のみならず、中古住宅の購入のための貸付債権も含まれます。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

問題47 景表法

宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者が自ら所有する不動産を販売する場合の広告には、取引態様の別として「直販」と表示すればよい。

  1. 改装済みの中古住宅について、改装済みである旨を表示して販売する場合、広告中には改装した時期及び改装の内容を明示しなければならない。

  1. 取引しようとする物件の周辺に存在するデパート、スーパーマーケット等の商業施設については、現に利用できるものでなければ広告に表示することはできない。

  1. 販売する土地が有効な利用が阻害される著しい不整形画地であっても、実際の土地を見れば不整形画地であることは認識できるため、当該土地の広告にはその旨を表示する必要はない。

【解答・解説】 

1.×

公正競争規約施行規則10条(1)によれば、「取引態様は、売主、貸主、代理又は媒介(仲介)の別をこれらの用語を用いて表示しなければならない。」とされています。

よって、「直販」と表示することはできないので、本問は、誤りです。

2.

公正競争規約施行規則10条(21)によれば、「建物をリフォーム又は改築(リフォーム等という)したことを表示する場合は、そのリフォーム等の内容及び時期を明示しなければならない。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

3.×

公正競争規約施行規則10条(31)によれば、「デパート、スーパーマーケット、商店等の商業施設は、現に利用できるものを物件までの道路距離を明示して表示しなければならない。

ただし、工事中である等その施設が将来確実に利用できると認められるものにあっては、その整備予定時期を明示して表示することができる。」とされています。

よって、本問は、誤りです。

4.×

公正競争規約施行規則8条(11)によれば、「土地の有効な利用が阻害される著しい不整形画地及び区画の地盤面が2段以上に分かれている等の著しく特異な地勢の土地については、その旨を明示しなければならない。」とされています。

よって、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題49 土地

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 台地は、一般的に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度は高い。

  1. 台地や段丘上の浅い谷に見られる小さな池沼を埋め立てた所では、地震の際に液状化が生じる可能性がある。

  1. 丘陵地帯で地下水位が深く、砂質土で形成された地盤では、地震の際に液状化する可能性が高い。

  1. 崖崩れは降雨や豪雨などで発生することが多いので、崖に近い住宅では梅雨や台風の時期には注意が必要である。

【解答・解説】 

1.適当です

台地は、一般的に地盤が安定しており、低地に比べ自然災害に対して安全度は高いといえます。

よって、本問は、適当であるといえます。

2.適当です。

小さな池沼を埋め立てた所では、地震の際に液状化が生じる可能性があるといえます。

よって、本問は、適当であるといえます。

3.不適当です。

地下水位が深ければ、液状化する可能性は低いといえます。

よって、本問は、不適当であるといえます。

4.適当です。

崖崩れは降雨や豪雨などで発生することが多く、崖に近い住宅では梅雨や台風の時期には注意が必要であるといえます。

よって、本問は、適当であるといえます。

 

正解番号:

問題50 建物

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 鉄筋コンクリート構造の中性化は、構造体の耐久性や寿命に影響しない。

  1. 木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受ける。

  1. 鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいう。

  1. 鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要がある。

【解答・解説】 

1.不適当です

コンクリートの中性化が鉄筋の位置まで達すると、鉄筋が錆び、構造体の耐久性や寿命に影響することになります。

よって、本問は、不適当であるといえます。

2.適当です。

木材は、水分が多ければシロアリ等が発生しやすく、木材を腐らせてしまうおそれがあるといえます。

よって、木造建物の寿命は、木材の乾燥状態や防虫対策などの影響を受けるといえ、本問は、適当であるといえます。

3.適当です。

鉄筋コンクリート構造のかぶり厚さとは、鉄筋の表面からこれを覆うコンクリート表面までの最短寸法をいいます。

よって、本問は、適当である。

4.適当です。

鉄骨構造は、不燃構造であるが、火熱に遭うと耐力が減少するので、耐火構造にするためには、耐火材料で被覆する必要があるといえます。

よって、本問は、適当であるといえます。

 

正解番号:

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