権利関係過去問題【26年度宅建士試験】

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平成26年に実施された宅建士試験【権利関係】の問題及び解説です。過去問を分析し、宅建士試験の傾向を把握することが重要です。

問題1 民法条文規定問題

次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。

  1. 賃借人の債務不履行を理由に、賃貸人が不動産の賃貸借契約を解除するには、信頼関係が破壊されていなければならない旨

  2. 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる旨

  3. 債務の履行のために債務者が使用する者の故意又は過失は、債務者の責めに帰すべき事由に含まれる旨

  4. 債務不履行によって生じた特別の損害のうち、債務者が、債務不履行時に予見し、又は予見することができた損害のみが賠償範囲に含まれる旨

【解答・解説】 

1.×

本問は、民法の条文に規定されておらず、判例で定められています。

2.

民法420条1項において、「当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。」と規定されています。

3.×

本問は、民法の条文に規定されておらず、判例で定められています。

4.×

本問は、民法の条文に規定されておらず、判例で定められています。

 

正解番号:

問題2 代理

代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはいくつあるか。

代理権を有しない者がした契約を本人が追認する場合、その契約の効力は、別段の意思表示がない限り、追認をした時から将来に向かって生ずる。
不動産を担保に金員を借り入れる代理権を与えられた代理人が、本人の名において当該不動産を売却した場合、相手方において本人自身の行為であると信じたことについて正当な理由があるときは、表見代理の規定を類推適用することができる。
代理人は、行為能力者であることを要しないが、代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。
代理人の意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、本人の選択に従い、本人又は代理人のいずれかについて決する。

1.1つ

2.2つ

3.3つ

4.4つ

【解答・解説】 

ア.×

民法116条において、「追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずる。」と規定されています。

よって、本問の「追認をした時から将来に向かって生ずる。」の記述が誤りです。

イ.

判例において、「代理人が直接本人の名で権限外の行為をした場合、相手方において、本人自身の行為であると信じたことについて正当な理由があるときは、民法110条が類推適用される。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

【参考】

民法110条の権限外の表見代理の規定は、代理人が行った権限外の代理行為について、代理人に代理権が与えられていると信じた相手方を保護するためのものです。

よって、権限外の代理行為について、相手方において、本人自身の行為であると信じた場合には、民法110条の権限外の表見代理の規定は適用されないことになります。

しかし、その信頼が取引上保護に値する点においては、民法110条における「代理人に代理権が与えられていると信じた」場合と同じとして、上記の判例があります。

ウ.

民法102条において、「代理人は、行為能力者であることを要しない。」と規定されています。また、民法111条1項2号において、「代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

エ.×

民法101条1項において、「意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、代理人について決するものとする。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題3 即時取得、時効

権利の取得や消滅に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 売買契約に基づいて土地の引渡しを受け、平穏に、かつ、公然と当該土地の占有を始めた買主は、当該土地が売主の所有物でなくても、売主が無権利者であることにつき善意で無過失であれば、即時に当該不動産の所有権を取得する。

  2. 所有権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは消滅し、その目的物は国庫に帰属する。

  3. 買主の売主に対する瑕疵疵担保による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。

  4. 20年間、平穏に、かつ、公然と他人が所有する土地を占有した者は、占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず、当該土地の所有権を取得する。

【解答・解説】 

1.×

民法192条において、「取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。」と規定さています。

すなわち、即時取得は、動産について適用され、不動産について適用されないので、本問は、誤りです。

2.×

民法167条2項において、「所有権は、消滅時効にかからない。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

3.

民法167条1項において、「債権は、10年間行使しないときは、消滅する。」と規定されており、判例において、瑕疵担保責任による損害賠償請求権についても、民法167条1項の適用を受けるとしました。

また、判例において、「瑕疵担保責任による損害賠償請求権の消滅時効の起算点は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

4.×

民法162条1項において、「20年間、所有の意思(自主占有)をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。」と規定されています。

すなわち、所有の意思がない他主占有者(賃貸借契約に基づく賃借人等)は、何年占有したとしても、取得時効は完成しません。

よって、本問の「占有取得の原因たる事実のいかんにかかわらず」の記述が誤りです。

 

正解番号:

問題4 抵当権、根抵当権

AがBとの間で、CのBに対する債務を担保するためにA所有の甲土地に抵当権を設定する場合と根抵当権を設定する場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 抵当権を設定する場合には、被担保債権を特定しなければならないが、根抵当権を設定する場合には、BC間のあらゆる範囲の不特定の債権を極度額の限度で被担保債権とすることができる。

  1. 抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には登記が必要であるが、根抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には、登記に加えて、債務者Cの異議を留めない承諾が必要である。

  1. Bが抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することができるが、Bが根抵当権を実行する場合には、AはまずCに催告するように請求することはできない。

  1. 抵当権の場合には、BはCに対する他の債権者の利益のために抵当権の順位を譲渡することができるが、元本の確定前の根抵当権の場合には、Bは根抵当権の順位を譲渡することができない。

【解答・解説】 

1.×

普通抵当権の設定の場合、被担保債権を特定しなければなりません。

民法398条の2第1項において、「根抵当権は、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保するためのもの」と規定されています。

よって、本問の「BC間のあらゆる範囲の不特定の債権」の記述が誤りです

2.×

普通抵当権も根抵当権も対抗要件は、登記となります。

よって、本問は、誤りです。

3.×

物上保証人であるAに催告の抗弁権は認められません。

よって、本問は、誤りです。

4.

376条1項において、「抵当権者は、同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権の順位を譲渡することができる。」ときていされています。すなわち、普通抵当権の場合、抵当権の順位の譲渡をすることができます。

民法398条の11第1項において、「根抵当権者は、元本の確定前において、同一の債務者に対する他の債権者の利益のために、その順位を譲渡することができない。」と規定されています。

すなわち、根抵当権の場合、元本確定前の根抵当権の順位の譲渡をすることができません。

よって、本問は、正しいです

 

正解番号:

問題5 判決文問題

債権譲渡に関する次のlから4までの記述のうち、下記判決文によれば、正しいものはどれか。

(判決文)

民法は、原則として債権の譲渡性を認め(民法第466条第1項)、当事者が反対の意思を表示した場合にはこれを認めない旨定めている(同条第2項本文)ところ、債権の譲渡`性を否定する意思を表示した譲渡禁止の特約は、債務者の利益を保護するために付されるものと解される。そうすると、譲渡禁止の特約に反して債権を譲渡した債権者は、同特約の存在を理由に譲渡の無効を主張する独自の利益を有しないのであって、債務者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであるなどの特段の事情がない限り、その無効を主張することは許きれないと解するのが相当である。

  1. 債権譲渡禁止特約が付されている債権が債権者から第三者に対して譲渡された場合、債権者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであるときに限り、債務者が当該譲渡は無効である旨の主張をすることは許される。
  2. 債権譲渡禁止特約が付されている債権が債権者から第三者に対して譲渡された場合、債権者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであれば、譲渡した債権者が当該譲渡は無効である旨の主張をすることは許される。
  3. 債権譲渡禁止特約が付されている債権が債権者から第三者に対して譲渡された場合、債務者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであれば、譲渡した債権者が当該譲渡は無効である旨の主張をすることは許される。
  4. 債権譲渡禁止特約が付されている債権が債権者から第三者に対して譲渡された場合、債権譲渡禁止の特約は債務者の利益を保護するために付されるものであるので、債権者はいかなるときも当該譲渡が無効であることを主張することは許されない。

【解答・解説】 

(判決文の前提)

「譲渡禁止特約があるにもかかわらず債権者が債権を譲渡した場合、債権者が、その特約があることを理由に、債権譲渡の無効を主張することができるのか?」の判決文です。

そして、この判決文は、「債務者に無効を主張する意思があることが明らかであるなどの特段の事情がある場合」に限って、債権者は、無効を主張することができると言っています。逆に、債務者に無効を主張する意思がないなど特段の事情がなければ、債権者は、無効を主張することができません。

1.×

本問は、「債権者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであるときに限り、債務者が無効を主張することができる。」と記述されています。

よって、本問は、誤りです。

2.×

本問は、「債権者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであれば、債権者が無効を主張することができる。」と記述されています。

よって、本問は、誤りです。

3.

本問は「債務者に譲渡の無効を主張する意思があることが明らかであれば、債権者が無効を主張することができる。」と記述されています。

よって、本問は、正しいです。

4.×

本問は、「債権者はいかなるときも当該譲渡が無効であることを主張することは許されない。」と記述されています。

特段の事情があれば、債権者は、無効を主張することができるので、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題6 瑕疵担保責任

Aは、Bに建物の建築を注文し、完成して引渡しを受けた建物をCに対して売却した。本件建物に瑕疵があった場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Cは、売買契約の締結の当時、本件建物に瑕疵があることを知っていた場合であっても、瑕疵の存在を知ってから1年以内であれば、Aに対して売買契約に基づく瑕疵担保責任を追及することができる。

  1. Bが建物としての基本的な安全性が欠けることがないように配慮すべき義務を怠ったために本件建物に基本的な安全性を損なう暇疵がある場合には、当該瑕疵によって損害を被ったCは、特段の事情がない限り、Bに対して不法行為責任に基づく損害賠償を請求できる。

  1. CがBに対して本件建物の瑕疵に関して不法行為責任に基づく損害賠償を請求する場合、当該請求ができる期間は、Cが暇疵の存在に気付いてから1年以内である。

  1. 本件建物に存在している瑕疵のために請負契約を締結した目的を達成することができない場合、AはBとの契約を一方的に解除することができる。

【解答・解説】 

1.×

民法570条において、「売買の目的物に隠れた瑕疵があったときに瑕疵担保責任を追及することができる。」と規定されています。

なお、隠れた瑕疵の「隠れた」とは、買主が瑕疵の存在につき善意無過失であることを意味します。

また、瑕疵担保責任を追及するためには、契約締結時に隠れた瑕疵が存在していることが必要となります。

本問は、「Cが、売買契約の締結の当時、本件建物に瑕疵があることを知っていた」ので、瑕疵担保責任を追及することができず、誤りです。

2.

判例において、「Bが建物としての基本的な安全性が欠けることがないように配慮すべき義務を怠ったために本件建物に基本的な安全性を損なう瑕疵がある場合には、当該瑕疵によって損害を被ったCは、Cが当該瑕疵の存在を知りながらこれを前提として当該建物を買い受けていたなど特段の事情がない限り、Bに対して不法行為責任に基づく損害賠償を請求できる。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

【参考】

上記は、Cは、Aに対して売主の瑕疵担保責任を追及するのではなく、直接契約関係のないBに対して不法行為責任を追及できるのか否かについての判例です。

3.×

民法724条において、「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から20年を経過したときも、同様とする。」と規定されています。

よって、Cが瑕疵の存在に気付いてから1年以内ではないので、本問は、誤りです。

4.×

民法635条において「仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。

ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。」と規定されています。

すなわち、建物に瑕疵があっても、注文者は、契約の解除することができないので、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題7 賃貸借契約

賃貸人Aから賃借人Bが借りたA所有の甲土地の上に、Bが乙建物を所有する場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、Bは、自己名義で乙建物の保存登記をしているものとする。

  1. BがAに無断で乙建物をCに月額10万円の賃料で貸した場合、Aは、借地の無断転貸を理由に、甲土地の賃貸借契約を解除することができる。

  1. Cが甲土地を不法占拠してBの土地利用を妨害している場合、Bは、Aの有する甲土地の所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使してCの妨害の排除を求めることができるほか、自己の有する甲土地の賃借権に基づいてCの妨害の排除を求めることができる。

  1. BがAの承諾を得て甲土地を月額15万円の賃料でCに転貸した場合、AB間の賃貸借契約がBの債務不履行で解除されても、AはCに解除を対抗することができない。

  1. AB間で賃料の支払時期について特約がない場合、Bは、当月末日までに、翌月分の賃料を支払わなければならない。

【解答・解説】 

1.×

借地上の建物が賃貸された場合、土地の転貸には該当しないことになり、土地の賃貸人であるAの承諾は不要となります。

よって、本問の「借地の無断転貸を理由に、甲土地の賃貸借契約を解除することができる。」の記述が誤りです。

【参考】

Bが借地上の建物を譲渡した場合、当該譲渡により、土地賃借権の譲渡伴うことになるので、土地の賃貸人であるAの承諾が必要となります。上記と、混同しないでください。

2.

判例において、「賃借人であるBは、賃貸人であるAの所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使できる。」とされています。

よって、本問の前半部分は正しいです。

判例において、「対抗力のある土地賃借権については、賃借人であるBは、自己の賃借権に基づく妨害排除請求権を行使できる。」とされています。

本問では、「賃借人であるBは、自己名義で乙建物の保存登記をしている」の記述があり、対抗力のある土地賃借権に該当することになります。

よって、Bは、自己の賃借権に基づく妨害排除請求権を行使することができ、本問の後半部分も正しいです。

3.×

判例において、「転貸人(B)の債務不履行を理由に、賃貸借契約が、解除され終了した場合、賃貸人(A)の承諾を得て行われた転貸借は、原則、賃貸人が転借人(C)に対して目的物の返還を請求した時に終了する。」とされています。

よって、AはCに解除を対抗することができるので、本問は、誤りです。

4.×

民法614条において「賃料は、動産、建物及び宅地については、原則、毎月末に、支払わなければならない。」と規定されています。

すなわち、原則、後払いです。ただ、民法614条の規定は任意規定であり、当事者間の特約により、民法614条の規定と異なるものを定めることができます。

例えば、先払い等です。

よって、本問は、特約があれば可能ですが、原則後払いなので、誤りです。

 

正解番号:

問題8 不法行為

不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 不法行為による損害賠償請求権の期間の制限を定める民法第724条における、被害者が損害を知った時とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう。

  1. 不法行為による損害賠償債務の不履行に基づく遅延損害金債権は、当該債権が発生した時から10年間行使しないことにより、時効によって消滅する。

  1. 不法占拠により日々発生する損害については、加害行為が終わった時から一括して消滅時効が進行し、日々発生する損害を知った時から別個に消滅時効が進行することはない。

  1. 不法行為の加害者が海外に在住している間は、民法第724条後段の20年の時効期間は進行しない。

【解答・解説】 

1.

判例において、「民法724条における被害者が損害を知った時とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時をいう。」とされています。

よって、本問は、正しいです。

【参考】

民法724条において、「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から20年(除斥期間)を経過したときも、同様とする。」と規定されています。

2.×

判例において、「不法行為による損害賠償債務の不履行に基づく遅延損害金債権については、不法行為による損害賠償請求と同様に民法724条の規定を適用することになる。」とされています。

よって、本問は、誤りです。

3.×

判例において、「不法占拠により日々発生する損害については、それぞれの損害を知った時から別個に消滅時効が進行する。」とされています。

よって、本問は、誤りです。

4.×

不法行為の加害者が海外に在住していても、刑事訴訟法上の公訴時効と異なり、民法上の時効期間は、停止しません。

よって、本問は、誤りです。

【参考】

不法行為の時から20年という期間は、除斥期間と解され、除斥期間は、消滅時効と異なり、原則、時効の停止は認められていません。

この観点からも、本問は、誤りです。

 

正解番号:

問題9 後見人制度

後見人制度に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 成年被後見人が第三者との間で建物の贈与を受ける契約をした場合には、成年後見人は、当該法律行為を取り消すことができない。

  1. 成年後見人が、成年被後見人に代わって、成年被後見人が居住している建物を売却する場合には、家庭裁判所の許可を要しない。

  1. 未成年後見人は、自ら後見する未成年者について、後見開始の審判を請求することはできない。

  1. 成年後見人は家庭裁判所が選任する者であるが、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限らない。

【解答・解説】 

1.×

民法9条において、「成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。」と規定されています。

建物の贈与を受ける契約は、「日常生活に関する行為」に該当しません。

よって、取り消すことができます。

民法120条において、「成年被後見人の法定代理人である成年後見人は、成年被後見人の法律行為を取り消すことができる。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

2.×

民法859条の3において、「成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

3.×

民法7条において、「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。」と規定されています。

よって、本問は、誤りです。

4.

民法843条1項において、「家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。」と規定されています。成年後見人は家庭裁判所が選任する者のことです。

民法839条1項において、「未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。」と規定されています。

また、民法840条1項において、「民法839条の規定により未成年後見人となるべき者がないときは、家庭裁判所は、未成年被後見人又はその親族その他の利害関係人の請求によって、未成年後見人を選任する。」と規定されています。

よって、未成年後見人は必ずしも家庭裁判所が選任する者とは限定されません。

よって、本問は、正しいです。

正解番号:

問題10 法定相続分

Aには、父のみを同じくする兄Bと、両親を同じくする弟C及び弟Dがいたが、C及びDは、Aより先に死亡した。Aの両親は既に死亡しており、Aには内縁の妻Eがいるが、子はいない。Cには子F及び子Gが、Dには子Hがいる。Aが、平成26年8月1日に遺言を残さずに死亡した場合の相続財産の法定相続分として、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. Eが2分の1、Bが6分の1,Fが9分の1、Gが9分の1、Hが9分の1である。

  1. Bが3分の1、Fが9分の2、Gが9分の2、Hが9分の2である。

  1. Bが5分の1、Fが5分の1、Gが5分の1、Hが5分の2である。

  1. Bが5分の1、Fが15分の4、Gが15分の4、Hが15分の4である。

【解答・解説】 

下記の手順に従って見てください。

  1. Aの法定相続人は、兄B(半血)、弟C(全血)の子供であるFとG、弟D(全血)の子供Hとなります。

    ※なお、正式な婚姻関係にない内縁の妻Eは、法定相続人となりません。

    ※Aには、子供等(第1順位)、両親等(第2順位)がいないので兄弟姉妹(第3順位)が法定相続人となります。

    ※甥や姪は、代襲相続人となれます。なお、甥や姪の子供は、代襲相続人となれません。

  2. 半血の兄弟姉妹の法定相続分は、全血兄弟姉妹の法定相続分の2分の1となります。法定相続分の計算上、全血兄弟姉妹の法定相続分を2と考え、半血兄弟姉妹の法定相続分を1(全血の半分という意味です。)と考えて下さい。なお、Aの財産を1と考えて下さい。
  3. CとDは、Aより前に死亡しているので、法定相続人ではないのですが、代襲相続が絡む法定相続分の計算上、先ず、死亡していないもの(代襲原因がなかったもの)と考えて下さい。
  4. そうすると、Aの財産(1)をB(持分1)、C(持分2)、D(持分2)で分け合います。
  5. その結果、Bの法定相続分は、1(Aの財産)×1(Bの持分)÷5(B持分+C持分+D持分)=5分の1

    Cの持分は、1(Aの財産)×2(Cの持分)÷5(B持分+C持分+D持分)=5分の2

    Dの持分、1(Aの財産)×2(Dの持分)÷5(B持分+C持分+D持分)=5分の2となります。

  6. Cは、死亡しているので、Cの持分5分の2をFとGが均等に分け合います。よって、FとGの法定相続分は、それぞれ、5分の1(5分の2×2分の1)となります。

    Dは、死亡しているので、Dの持分5分の2をHが引き継ぐことになります。よって、Hの法定相続分は、5分の2となります。

正解番号:

問題11 借地借家法と民法

甲土地の所有者が甲土地につき、建物の所有を目的として賃貸する場合(以下「ケース①」という。)と、建物の所有を目的とせずに資材置場として賃貸する場合(以下「ケース②」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 賃貸借の存続期間を40年と定めた場合には、ケース①では書面で契約を締結しなければ期間が30年となってしまうのに対し、ケース②では口頭による合意であっても期間は40年となる。

  1. ケース①では、賃借人は、甲土地の上に登記されている建物を所有している場合には、甲土地が第三者に売却されても賃借人であることを当該第三者に対抗できるが、ケース②では、甲土地が第三者に売却された場合に賃借人であることを当該第三者に対抗する方法はない。

  1. 期間を定めない契約を締結した後に賃貸人が甲土地を使用する事情が生じた場合において、ケース①では賃貸人が解約の申入れをしても合意がなければ契約は終了しないのに対し、ケース②では賃貸人が解約の申入れをすれば契約は申入れの日から1年を経過することによって終了する。

  1. 賃貸借の期間を定めた場合であって当事者が期間内に解約する権利を留保していないとき、ケース①では賃借人側は期間内であっても1年前に予告することによって中途解約することができるのに対し、ケース②では賃貸人も賃借人もいつでも一方的に中途解約することができる。

【解答・解説】 

(問題を解くうえでの前提)

ケース1は、建物の所有を目的として賃貸しているので、民法の規定に加え、借地借家法の規定についても考慮していく必要があります。

これに対し、ケース2では、建物の所有を目的としていないので、民法の規定についてのみを考慮していきます。

1.×

借地借家法3条において、「借地権の存続期間は、30年とする。ただし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間とする。」と規定されています。

すなわち、存続期間を40年と定めた場合、存続期間は、30年に短縮されるのではなく40年となります。なお、定期借地権でない普通借地権の場合、定期借地権と異なり、書面で契約を締結する必要はありません。

よって、ケース1については、誤りです。

民法604条1項において、「賃貸借の存続期間は、20年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、20年とする。」と規定されています。

すなわち、存続期間を40年と定めたとしても、20年の短縮されることになります。

よって、ケース2についても誤りです。

2.×

借地借家法10条1項において、「借地権自体に登記がなくても、土地の上に借地権者が登記(自己名義)されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。」と規定されています。

よって、ケース1については、正しいです。

民法605条において、「不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その後その不動産について物権を取得した者に対しても、その効力を生ずる。」と規定されています。

すなわち、賃借権自体に登記をすることにより、当該登記後に出現した第三者に対抗することができます。

よって、ケース2については、対抗する方法はあるので、誤りです。

3.

借地借家法3条1項により、存続期間を定めない契約を締結した場合、借地権の存続期間は、30年となります。

借地権は、当事者間の合意がなければ、30年の期間が満了し、更新がない場合に契約が終了するものです。

よって、ケース1については、当事者間の合意がなければ、賃貸人が解約の申入れをしても契約は終了しないので、正しいです。

民法617条1項1号において、「当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては、土地の賃貸借は、解約の申入れの日から1年を経過することによって終了する。」と規定されています。

よって、ケース2については、正しいです。

4.×

賃貸借の期間を定めた場合、借地権の借主からの中途解約については、借地借家法に定められていないので、民法618条が適用されることになります。

よって、ケース1についても、ケース2についても、民法618条の規定が適用されることになります。

民法618条において、「当事者が賃貸借の期間を定めた場合であっても、その一方又は双方がその期間内に解約をする権利を留保したときは、中途解約できる。」と規定されています。

すなわち、契約書に借主の中途解約についての規定がない場合には、借主から中途解約できません。

よって、本問は、「当事者が期間内に解約する権利を留保していない」ので、ケース1、ケース2共に、中途解約できないので、誤りです。

 

正解番号:

問題12 定期建物賃貸借

借地借家法第38条の定期建物賃貸借(以下この問において「定期建物賃貸借」という。)に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. 定期建物賃貸借契約を締結するには、公正証書による等書面によらなければならない。

  1. 定期建物賃貸借契約を締結するときは、期間を1年未満としても、期間の定めがない建物の賃貸借契約とはみなされない。

  1. 定期建物賃貸借契約を締結するには、当該契約に係る賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了によって終了することを、当該契約書と同じ書面内に記載して説明すれば足りる。

  1. 定期建物賃貸借契約を締結しようとする場合、賃貸人が、当該契約に係る賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了によって終了することを説明しなかったときは、契約の更新がない旨の定めは無効となる。

【解答・解説】 

1.

借地借家法38条1項において、「定期建物賃貸借契約を締結するには、公正証書による等書面によらなければならない。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

2.

借地借家法29条1項において、「期間を1年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。」と規定されています。また、借地借家法38条1項において、「定期建物賃貸借契約の場合、同法29条1項の規定を適用しない。」と規定されています。

よって、定期建物賃貸借契約を締結するときは、期間を1年未満としても、期間の定めがない建物の賃貸借契約とはみなされないので、本問は、正しいです。

3.×

借地借家法38条2項において、「定期建物賃貸借契約を締結しようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。」と規定されています。

すなわち、契約締結に先立って、書面を交付したうえで説明をし、それから、契約締結になります。よって、本問の、「契約書と同じ書面内に記載して説明すれば足りる。」の記述が誤りです。

4.

借地借家法38条3項において、「建物の賃貸人が同法38条2項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。」と規定されています。

すなわち、賃貸人が事前に書面を交付したうえで説明をしなければ、定期建物賃貸借契約としてではなく、普通建物賃貸借契約として締結されることになります。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

問題13 区分所有法

建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 区分所有者の団体は、区分所有建物が存在すれば、区分所有者を構成員として当然に成立する団体であるが、管理組合法人になることができるものは、区分所有者の数が30人以上のものに限られる。

  1. 専有部分が数人の共有に属するときの集会の招集の通知は、法第40条の規定に基づく議決権を行使すべき者にすればよく、共有者間で議決権を行使すべき者が定められていない場合は、共有者のいずれか-人にすればよい。

  1. 建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合、規約で別段の定めがない限り、各区分所有者は、滅失した共用部分について、復旧の工事に着手するまでに復旧決議、建替え決議又は-括建替え決議があったときは、復旧することができない。

  1. 管理者が、規約の保管を怠った場合や、利害関係人からの請求に対して正当な理由がないのに規約の閲覧を拒んだ場合は、20万円以下の過料に処せられる。

【解答・解説】 

1.×

区分所有法3条において、「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体(管理組合)を構成する。」と規定されています。管理組合は、区分所有者が2人以上になれば当然に成立します。

よって、管理組合法人も、区分所有者2人以上であればよく、30人以上である必要性はなく、本問は、誤りです。

【参考】

14年度の法改正前までは、管理組合法人になるためには、区分所有者が30人以上であるものに限定されていました。

しかし、法改正により、30人以上という人数要件は、なくなりました。

2.

区分所有法40条において、「専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。」と規定されています。

また、区分所有法35条2項において、「専有部分が数人の共有に属するときは、集会招集の通知は、同法40条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

3.

区分所有法61条1項において、「建物の価格の二分の一以下に相当する部分が滅失したときは、各区分所有者は、滅失した共用部分及び自己の専有部分を復旧することができる。ただし、共用部分については、復旧の工事に着手するまでに集会における復旧決議・建替え決議・一括建替え決議があったときは、各区分所有者は、復旧することができない。」と規定されています。

すなわち、原則、各区分所有者は、滅失した共用部分を復旧することができます。

しかし、復旧工事が行われる前に滅失した共用部分についての決議があれば、区分所有者が単独で復旧することができなくなります。

区分所有法61条4項において、「同法61条1項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。」と規定されています。すなわち、規約で61条1項と異なる定めをすることができます。

よって、本問は、正しいです。

4.

区分所有法33条1項において、「規約は、原則、管理者が保管しなければならない。」と規定されています。

区分所有法33条2項において、「規約を保管する者は、利害関係人の請求があったときは、正当な理由がある場合を除いて、規約の閲覧を拒んではならない。」と規定されてます。

区分所有法71条1項、2項において、「同法33条1項、2項の規定に違反した場合、その違反行為をした管理者等は、20万円以下の過料に処する。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

問題14 不動産登記法

不動産の登記に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 表示に関する登記を申請する場合には、申請人は、その申請情報と併せて登記原因を証する`情報を提供しなければならない。

  1. 新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。

  1. 信託の登記の申請は、当該信託に係る権利の保存、設定、移転又は変更の登記の申請と同時にしなければならない。

  1. 仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるときは、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。

【解答・解説】 

1.×

不動産登記法18条において、「不動産の登記の申請は、不動産を識別するために必要な事項、申請人の氏名又は名称、登記の目的その他の登記の申請に必要な事項として政令で定める情報(申請情報という。)を登記所に提供してしなければならない。」と規定されています。

不動産登記法61条において、「権利に関する登記を申請する場合には、申請人は、法令に別段の定めがある場合を除き、その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならない。」と規定されています。この規定は、権利に関する登記を申請するときのものであり、表示に関する登記を申請するときには適用されません。

よって、本問は、誤りです。

2.

不動産登記法36条において、「新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1カ月以内に、表題登記を申請しなければならない。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

3.

不動産登記法98条1項において、「信託の登記の申請は、当該信託に係る権利の保存、設定、移転又は変更の登記の申請と同時にしなければならない。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

4.

不動産登記法60条において、「権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。」と規定されています。

不動産登記法107条1項において、「仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるときは、同法60の規定にかかわらず、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。」と規定されています。

よって、本問は、正しいです。

 

正解番号:

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