物権の混同~民法徹底解説

「民法の問題が難しい?」「民法を理解できない?」といった質問をよくお受けしています。

教材購入者の皆様からの要望をお受けし、宅建士試験で出題される可能性のある民法の条文等(このページでは、物権の混同)を出来る限り簡単に説明します。

宅建士試験の問題の中で一番難しいのは、民法の問題ですので、逆に、民法の問題で高得点を取ることができれば、合格に直結します。

民法の問題が苦手と思っている教材購入者の方は、是非、お読みください。

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物権の混同~民法条文

~民法178条1項~

同一物について所有権及び他の物権が同一人に帰属したときは、当該他の物権は、消滅する。ただし、その物又は当該他の物権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない。

このページで解説する論点は優先的に勉強する必要はありませんが、宅建士合格広場では、出題される可能性はあると思います。

ですので、本試験までには、押えてください。

物権の混同~民法解説

原則~所有権と他の物権の混同

所有権と他の物権(地上権・抵当権など)とが同じ人に帰属した場合、他の物権が消滅します

【パターン1】

流れに従って簡単に解説します。

Aが所有している甲土地に、Bが地上権を設定しました。

※地上権を設定することにより、Bは、甲土地を利用することができます。

その後、Bは、Aから、甲土地を購入しました。

この場合、Bは、所有権と地上権をもつことになります。

甲土地の所有権をもつこと、つまり、甲土地は、自分(B)のものとなり、甲土地を利用できる権利である地上権が無意味になりますので、地上権は、消滅します。

【パターン2】

流れに従って簡単に解説します。

Aは、Bにお金を貸しました。この際、担保として、B所有の甲土地にAのために抵当権を設定しました。

その後、Aは、Bから甲土地を購入しました。

この場合、Aは、所有権と抵当権をもつことになります。

甲土地の所有権をもつこと、つまり、甲土地は、自分(B)のものとなり、自分の甲土地に抵当権が設定されている状態になっていますので、抵当権は消滅します。

例外~所有権と他の物権の混同

所有権と他の物権(地上権・抵当権など)とが同じ人に帰属した場合、他の物権が消滅します。ただし、その物又は当該他の物権が第三者の権利の目的であるときは、他の物権は、消滅しません

【パターン1】

流れに従って簡単に解説します。

Aが所有している甲土地に、Bが地上権を設定しました。

その後、Bは、Cからお金を借り、その担保として、Bがもっている地上権にCのために抵当権を設定しました。

※地上権にも抵当権を設定することができます。

その後、Bは、Aから甲土地を取得しました。

この場合、Bは、所有権と地上権をもつことになります。

ですので、地上権が消滅するはずでよね。

しかし、地上権は消滅しません。

例えば、地上権が消滅してしまいますと、たとえ、BがCにお金を返さなかったとしても、Cは、地上権を取得することができません。

つまり、Cの利益を害することになりますので、地上権は消滅しません。

【パターン2】

流れに従って簡単に解説します。

Aは、Bにお金を貸しました。この際、担保として、B所有の甲土地にAのために抵当権を設定しました。

その後、Cは、Bにお金を貸しました。この際、担保として、B所有の甲土地にCのために抵当権を設定しました。

この時点で、「A=1番抵当権者、C=2番抵当権者」となります。

その後、Aは、Bから甲土地を取得しました。

この場合、Aは、所有権と抵当権をもつことになります。

ですので、抵当権が消滅するはずでよね。

しかし、抵当権は消滅しません。

例えば、Aの抵当権が消滅してしまいますと、Cが一番抵当権者となります。

その後、BがCにお金を返さなかった場合、Cは、抵当権を実行します。

そうなると、Aは、競売により甲土地の所有権がなくなり、また、競売代金もCが優先的に回収しますので、Aは、回収できない可能性もあります。

つまり、Aの利益を害することになりますので、抵当権は消滅しません。

所有権と賃借権 混同~判例

以下の判例を解説します。

【判例】

特定の土地につき所有権と賃借権とが同一人に帰属するに至った場合であっても、 その賃借権が対抗要件を具備したものであり、かつ、その対抗要件を具備した後にその土地に抵当権が設定されていたときは、 民法179条1項但書の準用により、賃借権は消滅しない。

流れに従って簡単に解説します。

Aは、B所有の甲土地を借り、甲土地上に建物を建築し、自己名義の保存登記をしました。

※上記判例の「賃借権が対抗要件を具備したもの」となります。

その後、Bは、Cからお金を借り、その担保として、甲土地にCのために抵当権を設定しました。

※上記判例の「その対抗要件を具備した後にその土地に抵当権が設定されていたとき」となります。

その後、Aは、Bから甲土地を取得しました。

この場合、Aは、所有権と賃借権をもつことになります。

※上記判例の「特定の土地(甲土地)につき所有権と賃借権とが同一人(A)に帰属するに至った場合」となります。

結論:賃借権は、消滅しないことになります。

この結論だけわかって頂ければ十分ですが、賃借権が消滅しない理由も少しだけ解説します。なお、参考程度にお読みください。

Bが、Cにお金を返さなかった場合、Cは、抵当権を実行し、Dが、甲土地を取得したとします。

仮に賃借権が消滅するとした場合、

甲土地の所有者となったDからAをみたときに、「勝手に自分の土地を使うな!不法占拠者Aは、出て行ってくれ!!」となりますよね。

そうならないために、賃借権は、消滅しないことになります。

問題にチャレンジ

繰り返しますが、混同の論点は優先的に勉強する必要はありませんが、宅建士合格広場では、出題される可能性はあると思っています。

しかし、深入りし過ぎることはダメです。

そこで、このページで解説した論点と捨て問対策ページで出題している問題だけは、本試験までに押えてください。

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【教材購入者の方へ】

民法の問題を難しく思っている受験生の方は、非常に多いです。

宅建士合格広場の教材で勉強している皆さんにとっては、他の受験生よりも差をつけることができる科目です。

皆さんは、お持ちの教材やポイント解説ページなど、専用ページにて紹介している勉強の流れに従って勉強して頂ければ、他の教材で勉強している方よりも有利な状態で本試験に挑むことができ、その結果、宅建士試験に合格することができます。

ですので、専用ページにて紹介している勉強の流れに従って勉強してくださいね。

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