2020年(令和2年)12月に実施された宅建士試験の問題7(売買契約)の解説です。
問7:問題(売買)
Aを売主、Bを買主として、令和2年7月1日に甲土地の売買契約(以下この問において「本件契約」という。)が締結された場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 甲土地の実際の面積が本件契約の売買代金の基礎とした面積より少なかった場合、Bはそのことを知った時から2年以内にその旨をAに通知しなければ、代金の減額を請求することができない。
- AがBに甲土地の明渡しをすることができなかった場合、その不履行がAの責めに帰することができない事由によるものであるときを除き、BはAに対して、損害賠償の請求をすることができる。
- Bが売買契約で定めた売買代金の支払期日までに代金を支払わなかった場合、売買契約に特段の定めがない限り、AはBに対して、年5%の割合による遅延損害金を請求することができる。
- 本件契約が、Aの重大な過失による錯誤に基づくものであり、その錯誤が重要なものであるときは、Aは本件契約の無効を主張することができる。
問7:解答・解説(売買)
解答・解説に関しましては、宅建士合格広場独自の見解に基づき作成したものとなっています。事前の予告をすることなく変更する場合がございますので予めご了承ください。
- 誤り
本肢は、契約不適合の話ですが、
「種類」ではなく、「品質」ではなく、「数量」の話となっています。
↓
数量について契約不適合がある場合ですので、通知の期間の制限はありません。(知った時から1年以内に通知!という話を考える必要はありません。権利も同じ。)
↓
ということは、消滅時効の話だけを考えればよい!ということになります。
↓
消滅時効については、主観的起算点(契約不適合を知った時)から5年、客観的起算点(目的物の引渡しを受けた時)から10年!ということになります。 - 正しい
売主Aは甲土地を明け渡す義務がありますが、これを履行しなかった!ということですので、債務不履行(損害賠償や解除等)の話が出てきます。
↓
本肢では、損害賠償の話ですが、
そもそも、損害賠償については、債務不履行の事実だけでなく、「その不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者に帰責事由があるとき」に請求できる!ということになります。
※ここは、債務不履行の事実だけで可能な解除とは異なることになります。
↓
本肢では、「その不履行がA(債務者)の責めに帰することができない事由によるものであるときを除き」とややこしい言い回しですが、
簡単に言いますと、「債務者に帰責事由があるとき」ということになります。
↓
その結果、
土地を明け渡せ!と言える権利をもっていたBは、Aに対して、損害賠償の請求をすることができます。 - 誤り
本肢は、支払期日までに代金を支払わなかった!となっていますので、金銭債務の不履行の話です。
↓
そして、損害賠償額の話ですので、民法419条1項の話が登場します。
民法419条1項→「金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。」
↓
本肢は、「売買契約に特段の定めがない限り」となっていますので、約定利率については、考える必要はなく、
また、法定利率は、年3%(3年ごとに見直し)となっています。
↓
これに対し、本肢は、「年5%」となっています。 - 誤り
そもそも、「錯誤→無効」ではなく、「錯誤→取消」であって、
例えば、
「相手方BはAの錯誤を知っていたのかどうか?」「相手方BがAと同一の錯誤に陥っていたのかどうか?」などを考える必要はありません。
解答:2
|
フルセット教材詳細・お申込み |
|
お申込みは24時間・土日・祝日も受け付けております
|

-e1760533051531.png)
-680x156.png)
-680x155.png)


