細かい問題にも対応!宅建士試験で45点以上を狙う必要はないが

■□今日の一問一答■□

本日の問題は、民法の「保証債務」の問題となっています。基本論点から出題していますので、必ず、押さえてください。

≫問題ページはこちらから

宅建士試験の問題は、ざっくりと、以下の3つの問題に分けることができます。

  1. 基礎問題:合格者なら必ず正解できる問題
  2. 応用問題:合格者でも半数以上が正解できない問題
  3. 捨て問題:合格者でも9割以上が正解できない問題

当サイトの教材は、基礎問題と応用問題には対応しています。具体的には、「合格点+5点」を目指す教材です。

当サイトの教材には、直前答練を除き、捨て問題に対応していません。

捨て問題とは

捨て問題とはどの問題のことか?

2017年宅建士試験の問題の中で、捨て問題とは、以下の18問です。

問題番号

問題文

問1肢3

復代理人が委任事務を処理するに当たり金銭を受領し、これを代理人に引き渡したときは、特段の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務は消滅するが、本人に対する受領物引渡義務は消滅しない。

問6肢3

遺産分割協議が成立するまでの間に遺産である不動産から賃料債権が生じていて、BとCがその相続分に応じて当該賃料債権を分割単独債権として確定的に取得している場合、遺産分割協議で当該不動産をBが取得することになっても、Cが既に取得した賃料債権につき清算する必要はない。

問7肢1・3

請負契約が請負人の責めに帰すべき事由によって中途で終了し、請負人が施工済みの部分に相当する報酬に限ってその支払を請求することができる場合、注文者が請負人に請求できるのは、注文者が残工事の施工に要した費用のうち、請負人の未施工部分に相当する請負代金額を超える額に限られる。

請負契約の目的物に瑕疵がある場合、注文者は、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けていなくとも、特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。

問14肢3・4

賃借権の設定の登記をする場合において、敷金があるときであっても、その旨は登記事項とならない。

事業用定期借地権として借地借家法第23条第1項の定めのある賃借権の設定の登記をする場合、その定めも登記事項となる。

問20肢3

都道府県知事は、一定の場合には都道府県(指定都市、中核市又は施行時特例市の区域にあっては、それぞれ指定都市、中核市又は施行時特例市)の規則で、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の技術的基準を強化することができる。

問21肢3

組合を設立しようとする者は、事業計画の決定に先立って組合を設立する必要があると認める場合においては、7人以上共同して、定款及び事業基本方針を定め、その組合の設立について都道府県知事の認可を受けることができる。

問23肢1

個人が台風により主として保養の用に供する目的で所有する別荘について受けた損失の金額(保険金等により補てんされる部分の金額を除く。)は、その損失を受けた日の属する年分又はその翌年分の譲渡所得の金額の計算上控除される。

問29肢4

宅地建物取引業者D(丙県知事免許)は、法第72条第1項に基づく丙県職員による事務所への立入検査を拒んだ。この場合、Dは、50万円以下の罰金に処せられることがある。

問41肢3

住宅の売買の媒介を行う場合、宅地内のガス配管設備等に関して、当該住宅の売買後においても当該ガス配管設備等の所有権が家庭用プロパンガス販売業者にあるものとするときは、その旨を説明する必要がある。

問42肢イ 宅地又は建物に係る広告の表示項目の中に、取引物件に係る現在又は将来の利用の制限があるが、この制限には、都市計画法に基づく利用制限等の公法上の制限だけではなく、借地権の有無等の私法上の制限も含まれる。
問46肢2

機構は、直接融資業務において、高齢者の死亡時に一括償還をする方法により貸付金の償還を受けるときは、当該貸付金の貸付けのために設定された抵当権の効力の及ぶ範囲を超えて、弁済の請求をしないことができる。

問47肢4

新築分譲マンションについて、パンフレットには当該マンションの全戸数の専有面積を表示したが、インターネット広告には当該マンションの全戸数の専有面積のうち、最小面積及び最大面積のみを表示した。この広告表示が不当表示に問われることはない。

捨て問題≠解けない問題

上記の問題は、「知っていれば正解できる問題」で、「知っていても解けないような応用的な要素が含まれている問題」ではありません。

例えば、問1肢3の問題ですと…

判例において、「本人と代理人との間で委任契約が締結され、代理人と復代理人との間で復委任契約が締結され、復代理人が委任事務を処理するにあたり受領した物を代理人に引き渡したときは、特別の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務は消滅し、それとともに、本人に対する受領物引渡義務も消滅する。」とされています。

このように判例さえ知っていれば、正解することができます。

例えば、問46肢2の問題ですと…

独立行政法人住宅金融支援機構業務方法書24条5において、「機構は、直接融資業務において、高齢者の死亡時に一括償還をする方法により貸付金の償還を受けるときは、当該貸付金の貸付けのために設定された抵当権の効力の及ぶ範囲を超えて、弁済の請求をしないことができる。」とされています。

この業務方法書さえ知っていれば、正解することができます。

では、なぜ、受験生の多くの方が、正解できないのでしょうか!

これは、簡単で、テキストなど皆さんがお持ちの教材に掲載されていないからです。

当サイトの全教材の中にも上記の論点が掲載されていませんでした。

これは、当サイトが反省すべき点です。

対策を立てる必要はないのか?

捨て問題にも対応できる教材を作成しようと思えば作成することができます。もっと言いますと、宅建士試験で45点以上を取ることができる教材を作成しようと思えば作成することができます。

しかし、捨て問題にも対応した教材ですと、「3年以上」の勉強期間が必要となり、合格するためには、とてつもなく不効率な教材となります。

ですので、当サイトの2018年度版教材には、捨て問題に対応する論点を掲載していません。

しかし、「知っていれば正解できる問題」ですし、受験生の方からも、捨て問題も勉強したいという要望もありました

そこで、2018年度版から、教材購入者専用ページにて、捨て問題に対応するために一問一答式・穴埋め式の問題を掲載していきます。

受験生へのお願い

捨て問題に対応するために、教材購入者専用ページにて、一問一答式・穴埋め式で問題を掲載していきます。

分かって頂きたいことは、ここに掲載していく問題は、受験生の9割以上の方が知らない論点です。

おそらく、どの市販のテキストにも掲載されていないと思います。

ですので、必ず、当サイトでご購入頂いた教材全てを終えてから見てください。

一部抜粋

実際に、教材購入者専用ページに掲載している問題である民法(1)を掲載します。

民法121条において、「取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。」と規定されています。

判例において、「受領した金銭を遊興費に充てた場合、現存利益はない。=費消相当分は返還する必要なし。」となっている。

しかし、判例において、「生活費や借金の支払いに充てた場合、現存利益がある。=費消相当分は返還する必要あり。」となっています。

このページでは、ただし書き以降を問う問題を出題していきます。

では、〇×問題を出題します。

正しければ〇、誤っていれば×をつけてください。

【問題1】

未成年者であるBが親権者の同意を得ずにAから金銭を借り入れたが、後に当該金銭消費貸借契約が取り消された場合、BはAに対し、受領した金銭につき現存利益のみを返還すれば足りる。

【解答1】

親権者の同意を得ていないのですから、取り消されますね。

ここからが上記の条文から解答を導きだします。

条文では、「制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。」となっていましたね。

だから、現存利益のみを返還すれば足りることになります。

A.〇

【問題2】

未成年者Aは、法定代理人の同意を得ることなく、単独で、自ら所有する財産をBに売却し、代金を受領した。Aが未成年者であることを理由として当該売買を取り消した場合、受領した代金を遊興費として費消してしまったとしても、これをBに返還しなければならない。

【解答2】

遊興費として費消してしまったのなら費消相当分は返還する必要はありません。

A.×

 

上記のように条文等を知っているだけで、捨て問と呼ばれる難問(細かい問題)でも正解を導き出すことができます。

このページに掲載している問題については、「なぜ、そうなるのか?」などの理解の追及は不要で、単純に条文や判例等を知ってください。

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