2020年(令和2年)12月に実施された宅建士試験の問題10(共有)の解説です。
問10:問題(共有)
不動産の共有に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- 共有物の各共有者の持分が不明な場合、持分は平等と推定される。
- 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。
- 共有物の保存行為については、各共有者が単独ですることができる。
- 共有者の一人が死亡して相続人がないときは、その持分は国庫に帰属する。
問10:解答・解説(共有)
解答・解説に関しましては、宅建士合格広場独自の見解に基づき作成したものとなっています。事前の予告をすることなく変更する場合がございますので予めご了承ください。
- 正しい
各共有者の持分については、共有者の合意等により定められることになりますが、共有持分の割合が明確でない!ということであれば、各共有者の持分は相等しいものと推定されることになります。
↓
例えば、A・B・Cが不動産を共有している場合、
A・B・C間で共有持分を決めていきます。(他の法律の規定もあり)
仮に、決めなかった場合には、各共有者の持分は、相等しいものと推定されます。
つまり、A・B・Cの持分は、それぞれ3分の1となります。 - 正しい
民法251条において、「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。」と規定されています。
↓
例えば、宅地を農地に転用などが共有物の変更!ということになります。また、共有物全体を処分する行為についても、民法251条の規定が適用されます。 - 正しい
民法252条ただし書きにおいて、「保存行為は、各共有者が単独ですることができる。」と規定されています。
↓
不法占拠者への明渡しの請求、不法登記の抹消請求などが保存行為!ということになります。 - 誤り
共有者の1人が死亡した場合、その者の持分は相続人のものになります。ここからスタート!
↓
次に、
相続人がいない場合には、特別縁故者のものになります。
↓
最後に、
特別縁故者がいない場合には、他の共有者のものになります。
解答:4
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