【問10】抵当権の順位の放棄の問題と解説【2023年(令和5年)宅建士試験】

■□今日の一問一答■□

本日の問題は、民法の「法定地上権」の問題となっています。基本論点から出題していますので、必ず、押さえてください。

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2023年(令和5年)10月に実施されました宅建士試験の問10の問題(抵当権の順位の放棄)と解答・解説です。

問10:問題(抵当権の順位の放棄)

債務者Aが所有する甲土地には、債権者Bが一番抵当権(債権額1,000万円)、債権者Cが二番抵当権(債権額1,200万円)、債権者Dが三番抵当権(債権額2,000万円)をそれぞれ有しているが、BがDの利益のため、Aの承諾を得て抵当権の順位を放棄した。甲土地の競売に基づく売却代金が2,400万円であった場合、Bの受ける配当額として、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 0円
  2. 200万円
  3. 400万円
  4. 800万円

問10:解答・解説(抵当権の順位の放棄)

解答・解説に関しましては、宅建士合格広場独自の見解に基づき作成したものとなっています。事前の予告をすることなく変更する場合がございますので予めご了承ください。

抵当権の順位の放棄が行われる前は、Bが1,000万円の全額、Cが1,200万円の全額、Dが200万円(2,400万円-A及びBの弁済分)を優先的に弁済を受けることができます。

BがDに抵当権の順位の放棄を行った場合には、その放棄が行われる前のBとDの弁済を受けることができる金額を合計します。

合計しますと1,200万円(1,000万円+200万円)です。

この1,200万円の範囲内で、B及びDの債権額に応じて、弁済を受けることができます。

ですので、

Bは、「1,200万円×1,000万円(Bの債権額)÷3,000万円(Bの債権額+Dの債権額)=400万円」の弁済を受け取ることができます。

Dは、「1,200万円×2,000万円(Dの債権額)÷3,000万円(Bの債権額+Dの債権額)=800万円」の弁済を受け取ることができます。

なお、抵当権の順位の放棄の当事者でないCが受けることができる弁済金額は、放棄前と放棄後で変わることはありません。(何ら関係のないCに迷惑をかけてはいけない!)

ですので、Cは、1,200万円の弁済を受け取ることができます。

解答:3

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