年々、宅建士試験の問題は難しくなってきており、一見、宅建士試験のレベルが上がってきたかのように見えますが、宅建士試験の問題が難しくなってきたことに伴い、年々、合格点も下がってきています。
問題が難しいか否かに関係なく、独学で宅建士試験に合格するには、基礎を制することが必要です。
「基礎」とは、基礎問題と正解して欲しい応用問題のことです。
下記から、具体的に、説明していきます。
宅建士試験問題を分解
宅建士試験の問題は、基礎問題、応用問題、捨て問題で構成されています。
基礎問題とは
過去の宅建士試験でよく狙われている条文や判例などに対応する問題や重要法改正問題が基礎問題です。
合格点をとるためには、基礎問題を全問、正解しなければなりません。
具体的に、平成27年度の宅建士試験問題の50問のうち、どの問題が基礎問題に該当するかをあげていきます。
権利関係 |
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権利関係の14問中、「問3、4、6、8、9、11、13」の7問が基礎問題に該当することになります。 |
法令上の制限 |
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法令上の制限の8問中、「問15、17、18、19、20、21」の6問が基礎問題に該当することになります。 |
宅建業法等 |
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宅建業法等の20問中、「問27、29、30、32、33、34、36、37、38、39、42、44」の12問が基礎問題に該当することになります。 |
税その他 |
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税法の3問中、「問24、25」の2問が基礎問題に該当することになります。また、5点免除科目の5問中、「問50」の1問が基礎問題に該当することになります。 |
合計【50問】 |
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平成27年度の宅建士試験問題の50問中(登録講習者を除きます。)、28問が基礎問題に該当することになり、合格点31点を取るためには、全問正解しなければなりません。 |
応用問題とは
応用問題には、正解して欲しい応用問題と正解することが難しい応用問題に分かれます。
正解して欲しい応用問題とは
正解して欲しい応用問題とは、下記1、2に掲げる問題のことです。
可能なら、正解して欲しい応用問題を全問正解して欲しいのですが、合格点をとるためには、正解して欲しい応用問題のうち、数問(例年の合格率なら、1~3問、合格率が減少した場合には、4、5問)正解しなければなりません。
ここが、独学の方、特に、初学者の方にとっては、最大の難関です。
- 過去の宅建士試験で、何回も狙われているわけではないが、重要である条文や判例などに対応する問題。
- 過去の宅建士試験で狙われてこそいないが、狙われる確率が高いと予想される条文や判例などに対応する問題。
具体的に、平成27年度の宅建士試験問題の50問のうち、どの問題が正解して欲しい応用問題に該当するのかを掲載します。
正解して欲しい応用問題のうち3問正解すれば、基礎問題の28問と合わせて、合格点である31点を取ることができます。 |
正解することが難しい応用問題とは
正解することが難しい応用問題とは、下記1、2に掲げる問題のことです。
正解することが難しい応用問題については、正解できなくても、合格点を取ることができます。
独学の方、特に、初学者の方は、相手にしてはいけない問題です。
- 過去の宅建士試験で狙われたことはあるが、さほど重要でない条文や判例などに対応する問題。
- 過去の宅建士試験で狙われておらず、狙われる確率があまり高くないと予想される条文や判例などに対応する問題。
具体的に、平成27年度の宅建士試験問題の50問のうち、どの問題が正解することが難しい応用問題に該当するかを掲載します。
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捨て問題
捨て問題とは、上記に掲げる問題以外の問題のことであり、受験生の大多数の方が学習していない条文や判例などに対応する問題のことです。
捨て問題については、当然なことながら、正解できなくても、合格点を取ることができます。
独学の方のみならず、受験生の方全員が、絶対に手を出してはいけない問題です。
具体的に、平成27年度の宅建士試験問題の50問のうち、どの問題が捨て問題に該当するかを掲載します。
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まとめ
宅建士試験に独学で合格するためには、基礎問題の全問を正解し、かつ、正解して欲しい応用問題の数問を正解しなければなりません。