宅地造成等規制法テキスト

2020年宅建士試験教材

令和2年宅建士試験独学合格

宅地造成等規制法は、宅地造成工事規制区域、造成宅地防災区域を指定していき、災害の防止を図っていくためのものです。

用語の意味

宅地とは、農地、採草放牧地及び森林並びに道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設(国又は地方公共団体が管理する学校、運動場、墓地等)の用に供されている土地以外の土地のことをいいます。

【補足】

  1. 宅地に該当するか否かについては、建築物が建っているかどうかは考慮しません。

  2. 国又は地方公共団体が管理していない学校等(私立学校)に供されている土地については、宅地に該当します。

  3. ゴルフ場として使用されている土地については、宅地に該当します。

宅地造成とは、宅地以外の土地を宅地にするため又は宅地において行う土地の形質の変更で政令で定めるもの(宅地を宅地以外の土地にするために行うものを除きます)のことをいいます。なお、政令で定める土地の形質の変更とは、下記の1~4のいずれかに該当するものです。

  1. 切土であって、当該切土をした土地の部分に高さが2メートルを超える崖を生ずることとなるもの
  2. 盛土であって、当該盛土をした土地の部分に高さが1メートルを超える崖を生ずることとなるもの
  3. 切土と盛土とを同時にする場合、当該盛土をした土地の部分に高さが1メートル以下の崖を生じ、かつ、当該切土及び盛土をした土地の部分に高さが2メートルを超える崖を生ずることとなるもの
  4. 上記1~3に該当しない切土又は盛土であって、当該切土又は盛土をする土地の面積が500平方メートルを超えるもの

【補足】

  1. 宅地を宅地以外のものにするための土地の形質の変更については、宅地造成に該当しません。

  2. 「宅地以外の土地→宅地」、「宅地→宅地」の一定の土地の形質の変更については、宅地造成に該当します。

  3. 切土とは、傾斜地などを土を切り出していき、平らにするためのものです。

  4. 盛土とは、傾斜地や低地に土を盛っていく、平らにするためのものです。

宅地造成工事規制区域内における規定

宅地造成工事規制区域の指定

都道府県知事(指定都市、中核市又は特例市の区域内の土地については、それぞれ指定都市、中核市又は特例市の長。以下、同じです)は、この法律の目的を達成するために必要があると認めるときは、関係市町村長(特別区の長を含みます。以下、同じです)の意見を聴いて、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域であって、宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものを、宅地造成工事規制区域として指定することができます。

【補足】

  1. 都道府県知事は、宅地造成工事規制区域の指定をするときは、当該宅地造成工事規制区域を公示するとともに、その旨を関係市町村長に通知しなければなりません。なお、宅地造成工事規制区域の指定は、その公示によってその効力が生じるとになります。

  2. 都道府県知事等は、宅地造成工事規制区域の指定のため他人の占有する土地に立ち入って測量又は調査を行う必要がある場合においては、その必要の限度において、他人の占有する土地に立ち入ることができます。この場合、他人に損失を与えた場合には、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければなりません。

  3. 都市計画区域の内外に関係なく、指定することができます

宅地造成工事の許可

宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事については、造成主は、当該工事に着手する前に、都道府県知事の許可を受けなければなりません

ただし、都市計画法の開発許可を受けて行われる当該許可の内容に適合した宅地造成に関する工事については、許可を受ける必要はありません。

都道府県知事は、許可の申請に係る宅地造成に関する工事の計画が下記1・2の規定に適合しないと認めるときは、許可をしてはなりません。

  1. 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事は、政令で定める技術的基準に従い、擁壁、排水施設その他の政令で定める施設(以下、擁壁等といいます)の設置その他宅地造成に伴う災害を防止するため必要な措置が講ぜられたものでなければなりません。
  2. 宅地造成工事規制区域内において宅地造成を行う場合において、「高さが5メートルを超える擁壁の設置」、「切土又は盛土をする土地の面積が1,500平方メートルを超える土地における排水施設の設置」の工事については、政令で定める資格を有する者の設計によらなければなりません。

【補足】

  1. 造成主とは、宅地造成に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者のことをいいます。

  2. 都道府県知事は、宅地造成の工事の許可に、工事の施行に伴う災害を防止するため必要な条件を付することができます。

  3. 都道府県知事は、許可の申請があった場合においては、遅滞なく、許可又は不許可の処分をしなければなりません。なお、この処分をするには、文書をもって当該申請者に通知しなければなりません。

  4. 国又は都道府県(指定都市、中核市又は特例市の区域内においては、それぞれ指定都市、中核市又は特例市を含みます)が、宅地造成工事規制区域内において行う宅地造成に関する工事については、国又は都道府県と都道府県知事との協議が成立することをもって都道府県知事の許可があったものとみなします。

  5. 上記の許可を受けた者は、当該許可に係る工事を完了した場合においては、その工事が一定の技術的基準に適合しているかどうかについて、都道府県知事の検査を受けなければなりません。そして、都道府県知事は、その検査の結果、工事が一定の技術的基準に適合していると認めた場合においては、検査済証を許可を受けた者に交付しなければなりません。

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