【民法】不動産物権変動(取得時効と登記)の問題~隙間時間を使って宅建士試験に合格

■□今日の一問一答■□

本日の問題は、民法の「保証債務」の問題となっています。基本論点から出題していますので、必ず、押さえてください。

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このページに掲載している問題と解説は、宅建士合格広場HPの教材購入者専用ページ内にある確認問題から出題しています。

今回は、民法の不動産物権変動(取得時効と登記)の問題となっています。

不動産物権変動(取得時効と登記)

次の記述は、民法の規定及び判例によれば、正しいですか?それとも、誤っていますか?

Aの所有する甲土地を時効により取得したBは、その時効の完成前にAから甲土地を購入してその旨の登記をしたCに対し、甲土地の所有権を主張することができない。

解答:誤り

Cは、時効完成前に登場した第三者ですので、

甲土地を時効により取得したBは、Cに対し、甲土地の所有権を主張することができます。

【補足】

取得時効と登記については、

まずは、

取得時効完成後に承継人が登場しているのか?

それとも、

取得時効完成前に承継人が登場しているのか?

を見ていく必要があります。

↓まとめ↓

時効完成後に登場

時効取得者と承継人とは対抗関係(二重譲渡)!

つまり、先に登記を備えた方が勝ち!

時効完成前に登場

時効取得者と承継人とは当事者類似関係!

つまり、時効取得者は、登記がなくても、承継人に対して時効による取得を主張できる!

登記をできるのかどうかの観点から理由を見ていきます。(参考程度に)

例えば、Aが甲土地を所有しているとします。

Aが、甲土地をBに売却しました。

その後、善意無過失のCは、10年間、甲土地を占有しましたので、時効が完成しました。

この場合のBが、時効完成前に登場した第三者(承継人)となります。

上記の表のとおり、

時効完成前に登場している場合には、時効取得者Cと承継人Bは対抗関係となりませんので、Cは、登記をしていなくても、Bに対して、「甲土地は自分のものだ」と主張することができます。

そもそも、

時効完成前ということは、Cは、甲土地を取得していませんので、登記なんてできません。

登記をすることができない状況の中で、Bが登場してきて、「登記を先に備えた方が勝つ」ということになれば、絶対に、Cは負けます。これは、不公平ということで、登記は不要となります。

これに対し、

例えば、Aが甲土地を所有しているとします。

善意無過失のCは、10年間、甲土地を占有しましたので、時効が完成しました。

その後、Aが、甲土地をBに売却しました。

この場合のBが、時効完成後に登場した第三者(承継人)となります。

時効完成前と異なり、

今度は、Cが甲土地を取得していますので、登記をすることができます。

登記をすることができる状況の中で、Bが登場してきて、「登記を先に備えた方が勝つ」ということになったとしても、そもそも、Cの方が先に登記をすることができますよね。

仮に、Cが、登記をすることを怠っていたとします。

この状況で、Bが登場し、登記をして、その結果、「登記をしたBが勝つ」ということになっても、

登記をすることを怠っていたCは、何も文句言えませんよね。

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