期待権の保護~民法徹底解説

令和2年宅建士試験独学合格

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期待権の保護~民法条文

~民法128条~

条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。

例えば、「Aさんが、Bさんに、新しい車を買ったら、今、所有している車をあげるよ!」という停止条件付贈与契約を締結したとします。

Bさんは、「Aさんが、新しい車を買ったら、車をもらえるんだ!」と期待します。これを期待権といい、その期待権を侵害してはいけません。

なお、条文上は、各当事者と記載されていますが、当事者だけでなく、第三者も含みます。

期待権の保護~民法解説

流れに従って、簡単に解説します。

Aさんは、Bさんが所有している甲不動産を購入したいと思っています。

Bさんは、甲不動産で生活をしていましたが、Aさんに売ってあげようと思いました。

そこで、「Bさんは、Aさんに、Cさんから乙不動産を取得することができれば売ってあげるよ!」という停止条件付売買契約を締結しました。

Aさんは、「早く、Bさんが乙不動産を取得することができれば良いのになあ!そうなったら、甲不動産を取得することができるのになあ!!」と期待しています。

Aさんが期待している中、Bさんは、Dさんから、「甲不動産を売ってください!」と言われました。

Aさんに売却するよりも、Dさんに売却した方が得と思ったBさんは、「まだ、Cさんから乙不動産を取得していないから、Aさんのことは無視しよう!」と思い、Dさんに、甲不動産を売却しました。

Aさんからすれば、「甲不動産を取得することができないの!すごく期待していたのに!!Bさんに裏切られた!!!」と思います。

これでは、Aさんが、かわいそうで、保護すべきです。

そこで、民法128条において、「条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。」と規定され、この規定に違反した場合、利益を害された相手方(Aさん)に、不法行為等による損害賠償請求権が発生します。

※なお、条件成就前に、損害賠償を請求することができません。

では、甲不動産を購入したかったAさんは、甲不動産を自分のものにすることができないのでしょうか?

Bさんは、甲不動産を「B→A」「B→D」に譲渡している、つまり、二重譲渡になります。

よって、AとDは、対抗関係に立ち、登記等を先に備えた方が優先されます。

Aさんとしては、Dさんよりも先に、「仮登記」をしておきます。そして、条件が成就した後に、本登記をすれば、甲不動産を自分のものにすることができます。

問題にチャレンジ

【問題】

Aは、自己所有の甲不動産を3ヵ月以内に、第三者に売却することができ、その代金を受領することを停止条件として、Bとの間でB所有の乙不動産を購入する売買契約を締結した。条件成就に関する特段の定めはしなかった。この場合に関する次の記述は、民法の規定によれば、正しいですか?それとも、誤っていますか?

停止条件の成否が未定である間に、Bが乙不動産を第三者に売却し移転登記を行い、Aに対する売主としての債務を履行不能とした場合でも、停止条件が成就する前の時点の行為であれば、BはAに対し損害賠償責任を負わない。

【解答・解説】

この問題は、宅建士試験の過去問題(一部改題)です

期待権侵害

A(買主)とB(売主)との間で、停止条件付売買契約を締結しています。

条件は、「Aが、自己所有の甲不動産を3カ月以内に、第三者に売却することができ、その代金を受領すること」です。

問題文で「停止条件の成否が未定である間に、Bが乙不動産を第三者に売却し移転登記を行い、Aに対する売主としての債務を履行不能としました。」と記載されていますので、Aの期待権を侵害(民法128条の規定に違反)したことになります。

よって、Aに損害賠償請求権が発生するので、本問の「BはAに対し損害賠償責任を負わない。」旨の記述が誤りです

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